これまでブロックチェーン企業リップルは、世界中の金融機関と連携して仮想通貨を使ったクロスボーダー(国をまたいだ)送金市場に革新を起こそうとしてきた。

リップルのブラッド・ガーリングハウスCEOによると、今後5年間は、クロスボーダー送金市場だけでなく「仮想通貨業界のアマゾン」を目指すことになる。

フィナンシャル・タイムズのインタビューに答えたガーリングハウスCEOは、アマゾン構想について次のように明かした。

「アマゾンは本屋として始まり単純に本を売っていた。我々はたまたま支払いサービスから始めた。今後2年後、支払いサービスにとってのリップルは本にとってのアマゾンと同じくらい大きな存在になるだろう」

記事によると、アマゾンがeコマースプラットフォームで対象商品を拡大したように、リップルは現在より幅広いユースケースを目指すことになる。

また、リップル社の開発者トップであるイーサン・ベア氏は、「伝票を書くことからコードを書くこと」に移行すると発言し、新たなアプリ開発を示唆した。

仮想通貨XRP使用に躊躇?

リップルの提携先でスペインの大手銀行サンタンデールは、仮想通貨XRPを国際決済ネットワークに使うことに躊躇している。フィナンシャル・タイムズに対してサンタンデールは、XRPが「十分なマーケットで活発にトレードされていない」ことを理由にあげた。

サンタンデールは、ブロックチェーン基盤の国際決済システム「ワン・ペイ・FX」を手掛けている。

リップルは、サンタンデールはすでに同社のクロスボーダー決済サービスの一部を使っているとし、「最も規模が大きく重要な顧客の1つ」と説明した。

リップルは、昨年6月に米送金大手マネーグラムと戦略的な提携を結んだ。マネーグラムは昨年末、メキシコへの送金の10%をXRP利用が義務となる決済サービスODLを介して行っていることを明かしていた

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン