ベトナム国立銀行は、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の実現可能性と運用可能性を調査する最新の中央銀行の1つになるようだ。
現地の英字メディアであるベトナムニュースの7月3日の報道によると、ファム・ミン・チン首相は電子政府開発戦略の一環としてCBDCのイニシアティブを発表した。中央銀行に対して、2021年から23年までの期間にわたってCBDCのパイロット実装の研究および実施を要請した。
報道によれば、このデジタル通貨はブロックチェーン技術を使うことを想定しているという。
一方でベトナムでは、個人や企業が仮想通貨を保有することは認められているが、決済手段としてのBTCは2018年に禁止されている。またマネーロンダリングへの懸念から、国内の金融機関に仮想通貨関連へのサービス提供を制限する指示も出されている。
2020年春以降、仮想通貨への敵対的なアプローチは変化している。同年5月、ベトナムの財務相は、仮想通貨とデジタル資産に関する政策を研究するための調査グループを設立。中央銀行や証券規制当局などもこのグループに参加している。
ホーチミン経済大学のイノベーション研究所の副所長であるフイン・フォック・ギア氏は、ベトナム国内でキャッシュレス決済が増加しているため、中央銀行デジタル通貨の必要性が加速するだろうとベトナムニュースに語っている。ギア氏は「デジタルマネーは避けらないトレンド」だと指摘している。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン