ロンドン拠点の投資移住コンサルティング会社、ヘンリー&パートナーズは、世界に4万人以上のビットコイン保有のミリオネアがいると推定した。

同社が9月5日に発表した「仮想通貨富裕層レポート」によると、世界には約8万8,200人の仮想通貨保有のミリオネアがおり、そのうちビットコイン(BTC)を保有しているのは4万500人だという。また、仮想通貨保有額が1億ドルを超える182人のうち、78人はビットコイン保有者だった。さらに、仮想通貨取引額が10億ドルを超える22人のうち、6人はビットコイン取引で財を成したビリオネアだという。

Crypto wealth statistics. Source: Henley & Partners

フォーチュンリーによると、2023年7月時点で地球上に約5610万人の億万長者がおり、そのうちわずか0.2%未満しか仮想通貨を保有していない。ヘンリー&パートナーズのユルグ・シュテッフェンCEOによると、将来的に自国での仮想通貨の取引や使用が禁止される可能性があることから身を守るため」、また「デジタル資産に源泉課税する積極的な財政政策のリスクを和らげるため」の努力の一環として、ここ半年で大富豪による仮想通貨関連の問い合わせが急増したと述べた。

サイバーセキュリティの専門家、アリ・カーン氏は「仮想通貨に基づく富の合法性に対する理解が広がるにつれ、多くの国で安全に保管するためのメカニズムが整いつつある。しかし、まだ対応していない国もある」と述べた。

レポートでは、ビットコイン保有者億万長者やビリオネアの氏名は明らかにされていない。著名な仮想通貨関係者には、デジタル・カレンシ・グループ創業者兼CEOのバリー・シルバート氏、ジェミナイ共同創業者のタイラー・ウィンクルボス氏とキャメロン・ウィンクルボス氏、バイナンスCEOのジャオ・チャンポン氏、コインベースCEOのブライアン・アームストロング氏、リップル共同創業者のクリス・ラーセン氏、マイクロストラテジー最高経営責任者(CEO)のマイケル・セイラー氏などが挙げられるだろう。

2022年の仮想通貨市場の暴落では、100万ドル相当以上の仮想通貨を保有するウォレットアドレスの数は約8万件減少した。フォーブスによると、2022年12月には、取引所の破綻や弱気相場により、業界の大手プレーヤーが1160億ドル以上の損失を出した。