4大会計事務所の一つPwCが米ドルに連動したステーブルコインの開発に協力しているとフォーチュンが報じた。ステーブルコインでは仮想通貨のテザーが有名だが、最近はウィンクルボス兄弟のジェミニ・ドルを始めステーブルコインの開発競争が激化している。
記事によると、PwCは分散型融資企業クレッドと提携し、米ドルに連動する新たなステーブルコインを開発。「100%の透明性と価値の実証のため」会計で培った専門性を活かすという。またPwCは、ステーブルコインへの信頼の欠如によって多くの投資家が仮想通貨業界に参入していないと指摘。ステーブルコインを裏付けるのに十分なドルが準備されていることを監査することで「仮想通貨に次の1億人を案内するだろう」とみている。
ステーブルコインではテザー(USDT)が有名だが、本当に1ドルと裏付けできる十分な現金準備を保有しているのかが疑問視されていたり、昨年末のビットコイン価格急騰はテザーによる価格操作とする論文が発表されていた。テザーは、十分な現金を保有していると証明しようと試みているものの、4大会計事務所などによる正式な監査は行われていない。
また、テザーの運営に関しては黒い噂も流れている。仮想通貨取引所ビットフィネックスを批判し続けてきた著名ツイッターアカウント@Bitfinexedは、イオスとテザーの創始者は同一人物で、テザーの米ドル準備金残高を疑う声が高まる中、イオスを発行して切り抜けたと予想している。
ただ流通量においてテザーは競合をはるかにしのいでおり、日時取引量の98%がテザーで占められているという調査が先日報告された。