仮想通貨取引所ビットフィネックスを批判し続けてきた著名ツイッターアカウント@Bitfinexedが、仮想通貨イオス(EOS)とテザー(USDT)の「深い関係」についてコメントして話題になっている。
@Bitfinexedによると、イオスとテザーの創始者は同一人物。テザーの米ドル準備金残高を疑う声が高まる中、イオスを発行して切り抜けたというのだ。イオスは今年6月までの1年に渡るICOを通して約4400億円の資金調達を行っていた。
(参考「EOSがICO史上最高額の約4300億円を確保へ、1年間のクラウドセールが完了」)
実際、テザーはイオスのICOが完了したタイミングで米法律事務所による監査レポートを発表し、今年6月1日の時点でテザー社の銀行口座に約2900億円の米ドルが預金されていることを証明したかたちになっている。
Eos needed the money to bail out Tether. That’s why the FSS report was done just as the Eos ICO ended.
— Bitfinex'ed 🐧 (@Bitfinexed) 2018年9月25日
Both Eos and Tether same founders. https://t.co/FlCDe1Ft5H
米規制当局はテザーの存在を問題視しているといわれている。実際、昨年12月には米商品先物取引委員会(CFTC)がテザー社に対し召喚命令を送付。当時テザー社はこの召喚状に促され監査法人を雇ったがすぐに契約を打ち切り疑惑に火を注いだ。
一方で、史上まれに見る大型ICOで4400億円を掴んだ仮想通貨イオスには不審な動きが多い。「イーサリアムより優れた分散型アプリのプラットフォーム」として宣伝されてきたが、6月にネットワーク稼働してから二日後に凍結。ハッカー攻撃等への対処などとしてはやくも取引記録の改編に動き批判されていた。さらに、イオスを運営する香港法人Block.oneの初期の技術メンバーはこの夏にも同社を去った上、オープンソースのコードには欠陥が多いといわれる。
ちなみにテザー、ビットフィネックス、そしてイオスとの深い関係が噂されるのが、中国の最大級の「クジラ(仮想通貨分野の大口投資家)」とわいれる李笑来(リ・シャオライ)氏だ。李氏は中国圏でのEOS(イーオス)流行の仕掛け人と囁かれる人物。彼が発起人である中国の仮想通貨ファンドが「日本円版テザー」の開発・発行を計画していることはコインテレグラフ日本版でも報道した通りだ。
(参考「【動画あり】「日本円版テザー」の深謀遠慮 中国仮想通貨界のクジラたちが日本円に目を付けた!」)
仮想通貨の世界に流れる暗い金脈。背後にちらつく中国人の陰。そしてこれを追う規制当局。
一般投資家の目の届かないところで、仮想通貨を使ったリアルなマネーゲームが繰り広げられているのかもしれない。