ポッドキャスト「ウィーク・イン・イーサリアムニュース」のホストを務めるエヴァン・ヴァン・ネス氏は、ブロックチェーンで自分自身をトークン化する取り組みを行った。ローンチから2時間以内に、このEVANトークンの4分の1が販売され、トークンの価格が6倍に上昇した。

ヴァン・ネス氏は、イーサリアム開発企業コンセンシス(ConsenSys)の元ディレクターだ。EVANトークンはERC-20トークンとして発行された。最初は約0.04ドルで25万トークンが販売されたが、記事執筆時点で0.25ドルを超え、500%超の上昇となっている。

ヴァン・ネス氏によれば、トークンを持っていると、ポッドキャストの番組でのスポンサーになったり、出演したりすることができる。

「現時点では、次のような方法でトークンを引き換えることができる。

1.ウィーク・イン・イーサリアムニュースのスポンサー=87,654 EVAN

2.ポッドキャストのゲストになる=133,700 EVAN

3.リツイート=888EVAN

4.Zoomで私と30分=4200EVAN」

独立メディアとしての実験

コインテレグラフとのインタビューで、ヴァン・ネス氏は今回のトークン発行を「独立メディアの持続可能性のための実験」と呼んでいる。ウィーク・イン・イーサリアムニュースのポッドキャストは現在、Celerやチェインリンク(Chainlink)、Trail of Bits、0xの4つがスポンサーとなっている。しかし、ヴァン・ネス氏はスポンサーを得るためにかなりの労力が必要だったと語っている。

「トークン化することで、スポンサーを見つけることを本質的に分散化させたい」

トークン発行は「(ポッドキャストの)注目を集める」のに役立ち、トークン所有者はトークンをより高い価格で支払う「スポンサーを見つけていくインセンティブになるだろう」と、ヴァン・ネス氏述べている。

ヴァン・ネス氏は、自分のトークンはビットコイン(BTC)やドージコイン(DOGE)などと非かっくし、EVANトークンはマネーであると呼んでいる。「DOGEやBTCなどのミームコインよりも本質的な価値がある」と、ヴァン・ネス氏は語っている。

自分をトークン化するというコンセプトは、様々な人々が挑戦している。ブロックチェーンゲーム企業Blockade Gamesの共同創設者兼CEOであるマーガレット・デコース氏(coin_artist)は7月、ゲームの中のノン・ファンジブル・トークン(NFT)としてトークン化する取り組みを行っている

仮想通貨企業ロケット創業者のアレックス・マスメジュ氏は、2020年4月に自分自身のトークン化を行っている。マスメジュ氏は、独自トークン「$ALEX」のトークンオファリングで2万ドル(約215万円)を調達した。マスメジュ氏は、$ALEXは少額の所得分配契約と個人に投資する「ヒューマンIPO」のようなものと説明している。同トークン保持者には、向こう3年間、同氏の収益の15%が分配される。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン