カエルをテーマにしたミームコイン「ペペ(PEPE)」の価格が、マルチシグウォレットに必要な署名の数の変更と取引所への送金により開発者が「ラグプル」(投資家を騙して資金を引き出す行為)を行うのではないかとの恐怖が広がった結果、約15%急落した。
この疑惑と価格下落は、8月24日に開発者のマルチシグウォレットから各仮想通貨取引所に約1600万ドル相当のPEPEトークンが送金されたことを受けて浮上した。ASXNによれば、PEPEのマルチシグウォレットはマルチシグに必要な署名数を5/8から2/8に変更した。これは、取引所に1570万ドル相当のペペを送金した後のことだ。
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— ASXN (@asxn_r) August 24, 2023
1 hour ago, the Pepe multisig wallet, changed the amount of signatures required on their multisig from a 5/8 to 2/8. This comes after sending $15.7 million worth of $PEPE to exchanges.
A breakdown of what we know: pic.twitter.com/bxBxp6Nzqz
ブロックチェーン保管アプリのセーフ・グローバルのデータによると、ウォレットアドレスから16兆のPEPEトークン(総供給量の約3.8%)が3つの取引所と未確認のウォレットアドレスに送金された。データによると、820万ドル相当のPEPEがOKXに、650万ドル相当がバイナンスに、43万4000ドル相当がバイビットに送金され、さらに40万ドル相当が未知のウォレットに送金された。

16兆のPEPEトークンが取引所に送金された後、開発者はチームのマルチシグウォレットに興味深い変更を加えたが、現時点ではウォレットには1000万ドル相当のPEPEがまだ残っている。
イーサスキャンのデータによると、ウォレットは現在、8つの署名のうち2つだけ(以前は8つのうち5つ)が必要となり、ウォレットが送金を行うべきかどうかを決定する。

注目すべき点は、PEPEトークンがプロジェクトのマルチシグウォレットから取引所に送金されたのはこれが初めてだということだ。
多くのミームコイン投資家は、PEPEが次の大きなミームコインになると称賛し、次の強気相場が来たら、カエルをテーマにしたこのミームトークンが元祖ミームコインのドージコイン(DOGE)を「抜く」ことができると考える者もいた。しかし、マルチシグからの資金移動は、こういった主張に疑問符を呈することになりそうだ。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン