仮想通貨取引所OKXがマクラーレン・レーシングのF1チームとのパートナーシップを拡大し、2024年のF1シーズンに向けてレースカーのブランディングスペースを確保した。
OKXのロゴはマクラーレンのF1カーの側面に掲載される。車両の2024年のカラーリングは、2023年のシンガポールと日本グランプリでのOKX-マクラーレン「ステルスモード」デザインから着想を得ている。

OKXの最高マーケティング責任者ハイダー・ラフィーク氏は、マクラーレンとのスポンサー契約を拡大することは、パートナーシップを通じて獲得したブランド認知度の増加を考慮すれば自然なステップだとコインテレグラフに語った。F1カーの両脇側面は「サイドポッド」といい、F1レースカーで最も目立つ箇所とされている。チームパートナーにとって主要な広告スペースとなっている。
「結果は素晴らしいものだった。マクラーレンF1チームとのパートナーシップは、F1のグローバルな影響力に加え、テレビやオンラインでの露出(30億回以上)を通じて、OKXのブランド認知度と認識を構築するのに役立った」とラフィーク氏は語った。
この取引により、OKXはマクラーレンのファンベースにもアクセスし、チームのF1ドライバーが参加する独占イベントを通じてファン層開拓も進めている。ラフィーク氏によれば、2023年のシンガポールグランプリで開催されたOKXレースクラブのイベントにドライバーのランド・ノリス氏がファンと会うために参加し、7000人以上が出席した。
Upgrades to our @McLarenF1 2024 branding
— Haider (@Haider) January 17, 2024
As the only crypto company to co-design F1 liveries with a team, we are excited to confirm our branding update this year taking the official sidepod position on this year's car.
The side pod branding remains the most visible spot on… pic.twitter.com/MxIwEesg06
OKXによれば、同イベント中に3000個のOKX Web3ウォレットが作成されたという。パートナーシップを通じて可能になったアクティベーションの価値を証明したとラフィーク氏は考えている。イベント後の調査では、出席者の80%がOKXについてさらに知りたいと関心を示し、マクラーレンのファンベースがWeb3やデジタル金融の世界に引き寄せられているという。「これは、仮想通貨経済をすべての人にとってアクセスしやすくし、この分野の利点や機会について一般に教育するという私たちの使命と完全に一致している」とラフィーク氏は述べた。
ラフィーク氏はまた、OKXはマクラーレンとの長期的なパートナーシップを追求する意向であり、これらのパートナーシップは長期にわたる持続性と成長から価値を引き出すとも語った。
「私が若い頃にアイルトン・セナとマクラーレンを愛したように、今の子供たちにもOKXとWeb3をF1とマクラーレンと結びつけてもらいたい」とラフィークは言い、マクラーレンとのパートナーシップを長期的なものにしたいと強調した。
ただ同氏は今回の契約の詳細や2025年以降の計画については明言しなかった。
F1と仮想通貨企業とのパートナーシップはOKXだけではない。最近では仮想通貨ギャンブルプラットフォームのStakeが、F1チーム@「ザウバー」のネーミングライツを取得している。
ラフィーク氏は、仮想通貨企業のF1への関心について、スポーツが幅広い年齢層や社会経済的背景を持つ観客に愛される世界的な現象であるためだと説明する。
「仮想通貨はかつてニッチな草の根運動であったが、現在では着実にその存在感を増しており、新たな実用性を加え、メインストリーム層への訴求力を広げている。たとえば、米国におけるビットコインETFの承認もその一種だ」と話す。
OKXは2022年5月にマクラーレンのF1チームのプライマリーパートナーとして初めて提携し、2023年にはMCL60レーシングカーにOKXのブランドが採用された。
仮想通貨取引所Crypto.comは2021年以来、F1のスポンサーであり、グランプリサーキットでロゴが掲載されている。同社はまた、アストンマーティンのF1チームのスポンサーとなっている。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン