シタデル・セキュリティーズやフィデリティ・デジタル・アセット、チャールズ・シュワブといった伝統的金融大手の支援を受けてわずか一週間前に立ち上がった仮想通貨取引所EDXが、パクソス・トラストからアンカレッジ・デジタルにカストディプロバイダーを変更する準備を進めていると伝えられている。EDXは利害の対立を排除することを目指したノンカストディアル型のビジネスモデルを採用している。

EDXは、ビットコイン(BTC)、ETH(ETH)、ライトコイン(LTC)、ビットコイン・キャッシュ(BCH)の4つの仮想通貨を取り扱っている。記事執筆時点では、BCHはEDXが稼働を開始してからの一週間で70.43%、過去一か月では101.36%上昇している。

EDXは昨年10月、取引所の開設が発表された直後にパクソスとのパートナーシップを発表し、「デジタル資産の保管とウォレットの基盤を提供」するとしていた。しかし、その後米証券取引委員会は仮想通貨業界に対する厳格な保管ルールの提案を発表している。パクソスのスポークスパーソンはコインテレグラフに対して次のように述べた。

「EDXは開始時からノンカストディアル提供に焦点を絞っており、EDXが構築しているものについて非常に期待している。銀行やブローカーがプラットフォームに乗車するとき、私たちの規制されたカストディでEDXの顧客をサポートしたいと考えている」

ブロックチェーンインフラプラットフォームであるパクソスは、ニューヨーク州金融サービス局からビットライセンスを保有している。同局は今年初め、パクソスを調査していると報じられていた。パクソスは2021年に米財務省OCCから米国の銀行憲章について「暫定的な条件付き承認」を得ていたが、その承認は今年3月末に期限切れとなったと報告されている。

アンカレッジ・デジタルは2021年1月にOCCから全国信託銀行憲章を受けた最初の仮想通貨関連企業だ。ただし、一年後には反マネーロンダリングに関する不備で規制当局の罰を受け、同意命令を受け入れた。その直後、アンカレッジ・デジタルはバイナンスUS、コインリスト、ブロックチェーン・ドットコム、ストリクス・レヴィアタン、ウィンターミュートと共にカストディネットワークを構築した。

EDXは今年後半、EDXマーケットプラットフォームで執行された取引を決済するためのクリアリングハウス、EDXクリアリングを導入する計画だ。