サトシ・ナカモトが活動していた時代からビットコインを保有していたクジラが、数日前にギャラクシー・デジタルへ数十億ドル相当を送金した後、残りの保有分も別のウォレットへ移動させた。
ブロックチェーン分析サービスのルックオンチェーンは17日、「このクジラが4万192BTC(約47億7000万ドル相当)を新たなウォレットに移動した」とXで投稿し、「今後も売却を継続する可能性がある」と指摘した。
ブロックチェーン情報プラットフォームであるナンセンのデータによれば、このクジラは15日、4万9000ビットコインを複数回に分けて資産運用会社ギャラクシー・デジタルに送金。さらにギャラクシー・デジタルはそのうち6000BTCをバイナンスとバイビットの両取引所に直接送っていた。
ビットコインは月曜日に史上最高値となる12万2000ドルを突破したが、クリプトクオントのアナリストであるクレイジーブロック氏は、価格下落のきっかけはクジラによる利益確定売りであった可能性があると分析している。
14年ぶりに動いたサトシ時代のクジラ
ルックオンチェーンがこのクジラの動きを初めて確認したのは7月4日。14年間にわたり一切動きのなかったビットコインの移動が始まった瞬間だった。
このクジラは合計8つのウォレットを保有しており、最初の2つのウォレットは2011年4月2日にそれぞれ1万BTCずつを受け取っていた。当時の価格は1BTC=0.78ドルで、これはサトシ・ナカモトが最後のメッセージを残した頃でもある。
残り6つのウォレットには、2011年5月4日に計6万ビットコインが移されて以降、1BTC=3.37ドルだったその日から現在まで保有され続けていた。
6年ぶりに動いた“ミニクジラ”も確認
ルックオンチェーンによると、今週は別の“ミニクジラ”も6年ぶりに活動を再開。全ビットコインをウォレットから移動させた。
このクジラは1042BTC(約1億2300万ドル相当)を新たなウォレットに移したが、ナンセンのデータによれば、これらのトークンは現在もそのウォレットに保管されている。
ルックオンチェーンによると、当該ウォレットは6年前、1BTC=8746ドルの時にブレインズ・マイニングおよびザポ・バンクからビットコインを受け取っており、当時の総資産額は約912万ドルだったという。
依然としてHODLを貫くクジラも存在
ビットコインの最大保有者はサトシ・ナカモトであり、100万9600BTCを複数のウォレットに分散して保有している。サトシ・ナカモトのウォレットはこれまで一度も移動や売却が行われた形跡がない。
また、仮想通貨取引所ジェミニの創業者であるウィンクルボス兄弟は約7万BTCを保有しているとされる。ベンチャーキャピタリストでビットコインの初期支援者でもあるティム・ドレイパー氏は、2014年の米連邦保安官局による競売で購入した約3万BTCを保有している。
さらに、マイクロストラテジーの共同創業者マイケル・セイラー氏も、個人として約1万7732BTCを保有していることが知られている。
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