米仮想通貨取引所最大手コインベースが、オンライン決済サービス「ペイパル」へのドル出金サービスを開始した。これにより米国に居住するユーザーは無料でペイパル口座に出金できるようになる。また来年にも米国以外の国でも同様のサービスを検討しているという。コインベースが公式ブログで発表した。

コインベースは2016年にもペイパルと連携している。当時、ビットコインを売ると米ドルがペイパル口座に入金される仕組みを採用していたがその後「技術的な問題」を理由にサービス中断していた。

仮想通貨市場が低迷する中でもコインベースはサービス拡大攻勢を見せている。今月も取り扱う仮想通貨ペアを31種までに拡大することを検討していることを発表。「各国の銀行や規制当局と連携」し、リップル(XRP)、EOS、カルダノ(ADA)等の仮想通貨取引サービスを出来る限り多くの地域で提供することを目指しているという。また、これに先立つ9月にはコインベースにおける新規仮想通貨上場を迅速化する仕組みも発表。

参考記事「リップル(XRP)やEOSなど31種の上場を検討=仮想通貨取引所コインベース

また、金融機関による仮想通貨分野への参入の流れをうけ、コインベースは機関投資家向け業務の強化にも動いている。11月には機関投資家向けOTC(店頭取引)トレーディングデスクを設立。さらにこれを7月に開始した機関投資家対象のデジタル資産保管サービス「コインベース・カストディ」と統合することも示唆していた。