米サンタモニカに拠点をもつ「メディアラボ」は、カナダのチャットアプリ「キック(Kik)」を買収する契約を結んだ。メディアラボが18日にブログで発表した。
メディアラボがキックを運営するキック・インタラクティブとの間で契約を締結した。メディアラボは「Whisper」や「Datpiff」といったネットサービスブランドを持つ持株会社だ。
キックは10月15日に「キック」の閉鎖が中止され、サービスを継続すると発表。キック・インタラクティブのテッド・リビングストンCEOは8日に「キックの新たな会社を見つけた」とツイートし、今回の買収をほのめかしていた。
メディアラボの発表によれば、キックを率いてきたテッド・リビングストン氏やキックのチームはそのまま事業を継続することになり、キックの仮想通貨「キン(Kin)」との統合を進めていくことになる。
十分な収益を確保するため、メディアラボは今後数週間にわたってプラットフォームに広告を導入するとしている。これは、多くのユーザーが過去に反対していたものだが、メディアラボは「(ユーザーの)邪魔にならず、キックの素晴らしさを失わない方法で行う予定だ」としている。
またメディアラボは、スパムボットを除外していき、アプリをより高速で信頼性の高いものにしていくと述べている。
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米証券取引委員会(SEC)は今年6月、仮想通貨キンのICOを巡り、未登録で証券を発行したとしてキック・インタラクティブを訴追した。
これに対して、キックのリビングストンCEOはSECに対して徹底抗戦の構えを見せていた。
今年9月に、リビングストンはチャットアプリ「キック」の閉鎖、19人までのチーム縮小、仮想通貨「キン」に注力することを発表。だが前述のように、10月になるとこれを撤回し、今回の買収契約に至った。
翻訳・編集 コインテレグラフ日本版