今年の新語・流行語大賞の候補となる言葉30語が11月7日、同賞事務局から発表され、「仮想通貨/ダークウェブ」がノミネートされた。年末の風物詩として恒例となっている同賞だが、今年も「(大迫)半端ないって」、「ダサかっこいい/U.S.A.」など流行した言葉が挙げられている。

なぜダークウェブと一緒に?

ただ、今回のノミネートに際して既に想通貨ユーザーからは「ブロックチェーンではなく、なぜダークウェブと一緒にノミネート?」、「仮想通貨の世間的イメージが更に悪くなる」といった声がツイッターであがっている。

コインテレグラフ編集部では、同賞事務局にダークウェブとセットの理由について問い合わせたところ、「新しい言葉から今年注目された言葉を選出している」との説明はあったが、選ばれた経緯などについては明確な回答は無かった。

ただノミネートされた30語の中からトップテンに選ばれればノミネート理由などを説明するという。同賞の選考委員会がトップテンや大賞を選出し、12月はじめにも発表される。

仮想通貨への認識に影響も

昨年末からのビットコインを含む仮想通貨全体の急騰ラリーが終了し、大きく時価総額を下げている。さらに国内では仮想通貨取引所のコインチェックやZaifのハッキングによる仮想通貨の流出問題が大きくクローズアップされ、世間からの仮想通貨に関する風当たりは強い。

今年1月に発生したコインチェックの不正流出事件では盗難に遭った仮想通貨NEMがダークウェブで資金洗浄が行われたという事もあり、今回のノミネートで「ダークウェブ」とセットにされてしまったと考えられる。仮想通貨とダークウェブがセットで受賞してしまえば、仮想通貨の印象がさらに悪くなってしまう可能性もある。

仮想通貨・ブロックチェーンを世の中に普及させていくには、こうした印象を払拭していく必要もあるだろう。