米ヘッジファンドのサード・ポイントを率いるダニエル・ローブCEOは伝統的な金融と仮想通貨とのギャップを埋める方法を模索しているようだ。

ローブ氏は1日、アンドリーセン・ホロウィッツのゼネラル・パートナーであるクリス・ディクソン氏のNFT(ノンファンジブル・トークン)に関する記事をリツイートし、「仮想通貨に深く没頭していた」と明らかにした。ディクソン氏の記事ではNFTがコンテンツ制作者の経済的側面を大きく変革できる可能性があると主張している。

アートコレクターでもあるローブ氏は、仮想通貨について「新しく、議論を呼ぶようなアイデアに対して知的に開かれていることへの新のテストが行われている」と評価し、仮想通貨業界と伝統的な世界との文化を比較したという。ただ、仮想通貨に一方的に肯定的になることはせず、「健全な懐疑心」を維持しながら注視しているとした。

さらに仮想通貨に乗り遅れてしまうと「高倍率のポーカーテーブルで搾取されてしまう」ことへの葛藤もあるとした。

ローブ氏のようにウォール街の人物が仮想通貨業界に参入する可能性をほのめかすことで、さらに後に続く投資家を呼び込むことにつながるかもしれない。一部の統計ではサードポイントの運用資産は150〜200億ドル、ローブ氏の純資産は30億ドル以上とされている。

既報のように、ローブ氏のような「アクティビスト・インベスター(モノ言う株主)」は大量の株式を保有したり、取締役会に参加することで企業に変革をもたらす。ローブ氏がSNSで仮想通貨に「深く没頭している」と述べたことは、すでに一定の理解を持ち、今後関与するかもしれないことの表れだろう。

ビットコインやアルトコインの価格は機関投資家の参入によって突如急騰することがある。これまでにもテスラCEOのイーロン・マスク氏はたった一つのツイートによってドージコインの価格を急騰させた。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン