ビットコイン(BTC)は今週、5万ドルのレジスタンスを上回り、週間で35%の上昇を見せた。時価総額は1兆ドルを取り戻した。

JPモルガンが7日に顧客に充てたメモによると、最近のBTC価格上昇は、主にインフレのヘッジ手段を探している機関投資家によってもたらされたものだという。

JPモルガンのアナリストは、「投資家の間でインフレ懸念が再び浮上したことで、ビットコインをインフレのヘッジ手段として使用することへの関心が復活した」と述べ、ビットコインへの認識が変化してきたと指摘する。特に金との比較において、BTCの方がメリットがあると考えるようになっているという。

「機関投資家はビットコインに戻ってきているようだ。おそらくBTCを金よりも優れたインフレヘッジとみなしている」

JPモルガンはさらに、現在の上昇の背景になっているものとして2つのファクターを指摘している。

「米国の政策立案者による最近の保証によって、仮想通貨の使用やマイニングを禁止するという中国の措置に続く懸念がなくなった」と指摘する。

また「最近のライトニングネットワークやレイヤー2決済ソリューションの台頭は、エルサルバドルのビットコイン採用に支えられた」とも書いている。

ただほかのアナリストのようにビットコイン上場投資信託(ETF)への期待感については、JPモルガンは言及しなかった。