ビットコイン(BTC)は過去2か月にわたって厳しい状況が続いており、7月19日にはBTCは31,000ドルを下回る展開となった。

Cointelegraph Markets ProTradingViewのデータによると、売りが増加したことでBTC価格は一時30,400ドルの安値まで下落したが、その後強気派が価格を30,850ドルまで押し戻した。

BTC/USDT 4-hour chart. Source: TradingView

中国でのマイニング規制強化によるマイナー流出で、ビットコインの採掘難易度は4回連続で軟化している。5月中旬からほぼ半分に減少しており、市場全体は引き続き厳しい状況に直面している。

BTCのオンチェーン分析

オンチェーン分析を手掛けるグラスノードのレポートによれば、BTCの循環供給の10.5%が31,000~34,300ドルの範囲内で取引されたことを示している。これは11,000ドルと並ぶ水準だ。

Bitcoin UTXO realized price distribution. Source: Glassnode

この価格分布をみると、BTC価格が下落した場合、次の重要なサポートは26,500ドル、23,300ドル、18,800ドルであることに注意する必要がある。

機関投資家の関心は低下か

5月の市場全体の後退により、機関投資家の関心は大幅に低下した。機関投資家は、BTC価格が上昇するのに苦戦しているため、現在はリスク管理モードになっているようだ。

関心低下の兆候は、グレイスケールのビットコイン信託(GBTC)の価格が-11.0~-15.3%で割り引かれていることや、カナダのビットコインETFへの資金流入が大きく減少していることから伺うことができる。グラスノードによれば、カナダのパーパスETFでは-90.76 BTCの流出を記録しており、これは5月中旬以来で最大の流出だ。

Purpose Bitcoin ETF flows. Source: Glassnode

機関投資家の動きは抑えられているが、取引所へのビットコインの流入は続いており、7月16日には過去1ヶ月半の間で最大の流入(28,700BTC)を記録している。

Bitcoin all-exchange inflow. Source: CryptoQuant

保ち合いや調整時の取引所へのBTC流入は売却の兆候だと考えられており、多くの場合、短期的な価格下落につながるとみなされている。

またグラスノードは、過去2週間の店頭取引(OTC)トレーディングデスクへの1,780BTCの流入について言及し、「2020年11月以降の構造的な流出トレンドに逆行している」と指摘している。

Total Bitcoin balance held by OTC desks. Source: Glassnode

この純流入が単なる短期的な影響なのか、それとも需給バランス逆転の最初の兆候なのかはまだわらかない」と、グラスノードは書いている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン

 

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