インドの大手銀行7行が、国内のIT大手インフォシスが主導するブロックチェーンを活用した貿易金融計画に参画した。16日にプレスリリースで発表した。
インディア・トレード・コネクトと呼ばれる団体は、アクシス銀行やICICI銀行、サウスインディアン銀行等から構成されている。インフォシスのFinacleトレードコネクトのテストを行うために設立されたとも言われている。Finacleトレードコネクトとは、「銀行の貿易金融プロセス要件に取り組む」ために設計されたブロックチェーンプラットフォームだ。
Finacleトレードコネクトは、すでに参加者から支持を集めているようだ。ICICI銀行のエージェイ・グプタ上級部長は、「Finacleトレードコネクトによって、オートメーション化が可能になり、透明性が向上し、貿易やサプライチェーン運営全体の効率性が向上すると確信している。ブロックチェーン技術を採用する組織が増えていくと、単一プラットフォーム上で全てのステークホルダーにシームレスなネットワークを提供できる可能性が大きくなる」と述べている。
プレスリリースによると、7行による試験運用はすでに始まっているという。
貿易金融やサプライチェーン分野改善のため、現代の銀行で様々な試みが行われている。今週初め、英国に拠点を置くHSBCがブロックチェーンを利用した貿易金融取引に、世界で初めて成功したと報告している。この第一号案件は、アルゼンチンからマレーシアに大豆を輸出する取引だった。
またインドでは先月、ICICI銀行が国内外の貿易金融取引を目的とした独自のブロックチェーンイニシアチブを立ち上げ、インド内の企業250社に利用を呼び掛けた。