ブロックチェーンゲーム「イルビウム(Illuvium)」が、数百万人のPCおよびモバイルゲーマー獲得を目標に掲げ、大人気タイトル「フォートナイト」を擁するエピックゲームズストアに11月28日より登場する。
イルビウム・ラボが開発したこの相互運用可能なブロックチェーンゲームは、数か月にわたる基準適合作業を経て、エピックのストアで展開される。
イルビウムの共同創設者であるキーラン・ワーウィック氏は、エピックでのローンチに先立ち、コインテレグラフとの独占インタビューで、メインストリームのオーディエンスに対応し、プラットフォームの法的・互換性の要件を満たすため、ゲームの進化に注力してきたと強調した。
「その結果、リーディングなゲームプラットフォームに位置づけられると共に、我々の製品も進化を遂げた」
イルビウムは、Immutable Xネットワーク上でUnreal Engine 5を用いて開発された。エピックゲームズでのベータローンチでは、イルビウムの宇宙を舞台にした3つの異なるゲームジャンルがフィーチャーされる予定だ。
これには、オープンワールドの探検ゲームであり「名作を彷彿とさせるクリーチャー捕獲ゲーム」である『オーバーワールド』、オートバトラーストラテジーゲーム『アリーナ』および『ゼロ』、そして他のタイトルと連動するモバイルおよびデスクトップのシティビルダーが含まれる。ワーウィック氏によると、ジャンルやゲームモードを分けて構築するというアプローチは、より幅広い層のゲーマーを惹きつける狙いがあるという。
「3つの異なるジャンルで3つのゲームをローンチすることで、我々のターゲット市場を大幅に広げることができた。ただし、この段階に到達するまでには長い時間がかかった」とワーウィック氏は付け加えている。
NFT要素を取り入れたブロックチェーンゲームが主流市場への進出に苦戦している中、ワーウィック氏率いるチームはより多くのユーザーを獲得するためにアプローチを調整している。非Web3ネイティブゲーマーの参入障壁がブロックチェーンゲームの普及を遅らせる主な理由であると彼は指摘する。
「NFTゲームに関する最もフラストレーションな点は、ゲームを試すのにウォレットと多額の資金が必要だという誤解だ。我々はウォレットの必要性を排除し、無料でプレイできるようにした。これが主流採用を実現する唯一の方法だと信じている」
アニモカ・ブランズのCEOであるロビー・ヤング氏は以前、主流のプレイヤーたちがWeb3が統合されることで既存の配信料に依存するビジネスモデルに影響を及ぼすかもしれないという懸念を持っていることを指摘していた。
ワーウィック氏もこれに同意し、「この一般的な態度は様々な要因によって影響を受けている」と述べている。ゲーム設計の完整性がその一つで、批評家の中にはNFTを取り入れることで勝利に対価を払うメカニクスにつながったり、プレイヤー体験よりも収益化を優先することでゲームデザインに悪影響を及ぼす可能性があると指摘する者もいる。
規制の懸念もまた重要な考慮事項であり、ワーウィック氏はブロックチェーン技術とNFTが「多くの地域でグレーエリアにある」と強調している。
「NFT機能を持つゲームは、実行可能性と合法性に関して規制当局との問題に直面する可能性がある」
仮想通貨市場とNFTの変動性はメインストリームのパブリッシャーの懸念事項である一方、詐欺の一般的な認識も問題となっている。
それでもなお、イルビウムの今後のリスト掲載はブロックチェーンゲーム業界全体にとって好ましい前兆となる。ワーウィック氏はこれを「我々のタイトルが最近数年で最も人気のある主流のゲームと同じプラットフォームに踏み出す大きな節目」と話した。
「これは大きな前進だ。長年、人々はWeb3ゲーミングが仮想通貨空間で次の重要な変化だと指摘してきた」とワーウィック氏は締めくくる。
Web3ゲーミングの投資家は、過去1年間にわたりブロックチェーンゲームを開発する初期段階のスタジオへの支援において、より慎重なアプローチを採用してきた。これは、長引く仮想通貨市場の低迷の影響を受けており、業界のベンチャーキャピタリストからより厳しいデューデリジェンスが求められることとなった。