IBMの最高技術責任者(CTO)とブロックチェーン技術部門の副代表のジェリー・クオモ氏が、「ブロックチェーン導入に向けて米政府の準備を整えよう」と呼びかけた。最近、米議会議員は、仮想通貨とブロックチェーンの発達を阻害しない形での規制を目指して、相次いで行動を起こしている。

24日にコインテレグラフ が参加したく記者会見でクオモ氏は、専門家たちはブロックチェーンについて「一日中」話していられるが、最終的には市民が使えるようにならないといけないと発言。米国が日々の生活におけるブロックチェーン導入に動き出す時は来たと強調した上で、次のように述べた。

「ブロックチェーン側の準備は整った。ブロックチェーン導入に向けて米政府の準備を整えよう」

同じく共同会見に参加したビットコイン支持派として知られる米議会議員のジェレッド・ポリス氏は、政府は最近になってようやく「ブロックチェーン技術の約束」に気づき始めたと指摘。「中央集権的な組織に対する確かな信頼の欠如」にブロックチェーンは対応できるかもしれないと付け加えた。また、「コーヒーやマガジンを仮想通貨で買う人が税金を払わないでも良いようにしなければならない」と発言した。

ポリス議員は、以前、コロラド州を「ブロックチェーン革命の米国のハブにする」という構想を提案していた

IBMは最近、「米国議会ブロックチェーン部会」と共同で「政府へのブロックチェーンのインパクト:アイデンティディ、支払い、サプライチェーンへの考察」というレポートを作成。IBMやマサチューセッツ工科大学(MIT)は、米議会議員と複数回会合を重ねていて、規制サンドボックスのあり方などについて話しているという。規制サンドボックスは、企業が実際の市場環境下で、消費者を適切に保護しながら、制約の多い規制を受けることなく、様々な製品やサービスの試験事業を実施することをサポートするイニシアティブだ。