XRP(XRP)は、4月に約1.61ドルでローカルボトムを形成して以降、55%超の反発を見せており、強気のテクニカルパターンとオンチェーンデータからはさらなる上昇が示唆されている。

XRP/USD daily price chart. Source: TradingView

クジラの動きが2024年の上昇局面と類似

クリプトクオントによると、XRPの大口保有者(クジラ)は、2024年11月以降に保有量を大幅に減少させていた。

XRP whale flow 30-day moving average vs. price. Source: CryptoQuant

この動きは、XRP価格が3.55ドルを超える高値から2ドルを下回るまで急落する局面と重なっていた。

しかし、2025年5月中旬時点では、そのトレンドに変化が見られる。

クジラの売り圧力が徐々に緩和し、90日間移動平均ベースのネットフローがプラスに転じた。過去の例では、このような長期的な流出トレンドが終了し、流入に転じた際に、価格の底打ちやトレンド転換が起こるケースが多い。

顕著な例としては、2024年7月の0.43ドルから2025年1月の3.55ドルへの約400%の上昇が挙げられる。この局面も、クジラの流出が鈍化し、ネットフローがプラスに転じたタイミングで始まっていた。

テクニカル面では3.45ドルを視野に

XRPの価格チャートでは、3日足ベースで数か月にわたる「下降ウェッジ」パターンを上抜ける動きが確認されている。下降ウェッジは、通常、強気の反転パターンとして知られている。

このウェッジは、2024年12月から2025年5月初旬にかけて形成され、出来高の減少とともに価格が圧縮されていた。これは典型的な「蓄積」フェーズのサインとされる。

XRP/USD three-day price chart. Source: TradingView

ブレイクアウトは5月初旬に2.25ドル付近で発生し、この水準は現在では50期間指数移動平均線(EMA)がサポートラインとして機能している。ウェッジの高さを基にした価格ターゲットは約3.45ドルで、現在の水準から約40%上昇の余地がある。

相対力指数(RSI)も57を上回り、買いの勢いが回復していることを示している。

ただし、急速に3.45ドルまで到達する可能性は低く、アナリストのマグス氏は、2.80ドル付近に一時的な上値抵抗があると指摘している。

Source: X/Mags

短期的には、XRPは50EMA上での保ち合いに移行する可能性があり、これはクジラによる蓄積フェーズが本格化する前段階と見られる。

クリプトクオントに所属するアナリスト、クリプト・マフスィミ氏は「完全な反転ではないが、数か月ぶりの本格的な安定の兆しだ」と述べている

このような基盤構築の期間は、過去のクジラ主導の上昇局面でも見られたものであり、健全な展開として注目される。

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。

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