仮想通貨投資信託を手がけるグレイスケール社の新CEOであるマイケル・ソネンシェイン氏は、20日に開催された仮想通貨ファイナンス・カンファレンスの基調講演で、2021年に仮想通貨投資家が注目すべき6つのテーマをあげた。
ソネンシェイン氏は、機関投資家と国家によるデジタル資産参入が強気相場をけん引することで、2021年は仮想通貨の重要な年になると確信している。
ソネンシェイン氏はまず2020年について総括。マクロ経済の不確実性と量的緩和、大物投資家や大手企業がビットコインに参入、そして規制枠組みが継続的に強化されたことで価格が上昇したと述べた。2021年もこの傾向が続くとして、次の6点を2021年の注目テーマとした。
- デジタル資産投資に伴うキャリアリスクの低下
- ファイナンシャルアドバイザー間でのデジタル資産への関心の高まり
- 北米と再生可能エネルギーによるマイニングの成長
- ステーブルコインの普及
- 国家によるデジタル資産の採用
- 新たな規制の展開
「国家によるデジタル資産の採用」については、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の試験運用や一部政府の準備金としてビットコインが追加される可能性があるという。
ソネンシェイン氏によると、マイニングに関しては、グレイスケールと同じデジタルカレンシー・グループのグループ会社であるFoundryがすでに北米最大のマイニング企業になっているという。
グレイスケールは現在、ビットコインの流通量の約3%を保有しており、BTCの価格に大きな影響を与えているとされる。JPモルガン・チェースのストラテジストであるニコラス・パニギルトゾグルー氏は、ビットコインが4万ドルを超える水準に戻るためには、グレイスケールの動向が鍵になると考えている。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン