仮想通貨の弱気相場が続いているにもかかわらず、投資家は安全な避難所としてビットコイン(BTC)にますます注目していることが、新しい研究で示唆されている

バンク・オブ・アメリカのデジタル・ストラテジストによると、ビットコインと金(ゴールド)の相関関係の上昇は、景気低迷が続く中で投資家のBTCに対する信頼感を示す主要指標の一つであるという。

一般的にインフレのヘッジ手段とみなされるビットコインと金の相関関係は今年に入り上昇傾向にあり、10月上旬に年間最高値を記録した。BofAのストラテジストは、2021年6月からゼロに近い状態が続き、2022年3月にマイナスに転じた後、9月5日から相関性の拡大傾向が始まったとレポートで指摘している

「ビットコインは供給が固定された資産であり、いずれインフレヘッジになる可能性がある」とストラテジストは書いている。

またビットコインはS&P500(SPX)やナスダック100(QQQ)との相関関係についてBofAのストラテジストは次のように書いている。

「SPX/QQQとの正の相関が減速し、XAUとの相関が急速に高まっていることから、マクロの不確実性が続き、市場の底が見えない中で、投資家がビットコインを相対的なセーフヘイブンと見なす可能性があることを示している」

Source: Bank of America

BofAのストラテジストは、取引所から個人または自己ホスト型のウォレットへの大量のビットコイン流出についても言及。調査によると、10月上旬の週間BTC取引所流出額は6月中旬以来最大となり、3週連続の流出となった。ストラテジストは、個人用ウォレットへの大規模かつ継続的な流出が、目先の売り圧力が限定的であることを示していると強調し、次のように述べている。

「投資家はHODLするつもりで取引所ウォレットから個人ウォレットにトークンを移している。これは、売り圧力が減少する可能性を示している」