日本円で約250億円を貴金属関連の株式で運用する英オールドミューチャル・ゴールド&シルバーファンドによると、ビットコインの普及によって黄金(ゴールド)投資も再評価されるかもしれないという。ブルームバーグによる取材でファンドマネージャーが語った。

 ネッド・ナイラーレイランド氏によると、ビットコインと金(きん)はどちらも同じ特性と運用目的をもつため、前者が後者にポジティブな影響を与えるのは論理的な結論だという。

 同氏によると「ビットコインはデジタル・ゴールドとなるべく設計された」。

 また、「資金の一部をビットコインに投資するならば、ゴールドにも同様に投資すべき。ビットコインに投資する目的と金投資の目的は一致するからだ。」

 同ファンドは今年4月に設立され、総資産の5%を仮想通貨にふりわける。出た売却益は金と銀への再投資にまわすという。

 ファンドマネージャーのナイラーレイランド氏によると、ビットコインは「規律あるマネーの所有権を現代世界にもたらしており、ゴールドが世界のお金として再認知されるための道すじをつくっている」と語っている。

 一方で、業界にはビットコインの躍進に顔をしかめるファンドもいるようだ。ロンドンのアナリストは今月、ビットコイン関連の「ノイズ」が黄金から投資マネーをうばっているとしている。