仮想通貨ウォレットのGincoは、日本マイクロソフトと提携し、企業のブロックチェーンサービス開発をサポートする「Ginco Nodes」の提供を開始すると発表した。3月はじめからベータ版を提供する。ブロックチェーンサービスのインフラとなる部分を提供し、事業者のサービス開発に集中できるようにする。

今回のサービスは、ブロックチェーンサービスの開発時に必要となるノードのホスティングとAPIの提供を行う。

Gincoによれば、これまでブロックチェーンを活用したサービスを開発する事業者は、サービスのシステムインフラとなるノードの構築・保守・運用に、人的コストをかけざるを得ない状況だったという。またブロックチェーンのAPIの整備状況もまちまちで、開発者にとって使いづらいものだった。

Gincoは今回のサービスで、これまでのウォレット開発で養ってきたノード・APIを事業者に提供。一般事業者がブロックチェーンのインフラ面での開発にコストや時間がかかっていた状況を改善し、本来のサービス開発に集中して取り組めるようにするのが狙いだ。

対応するブロックチェーンはビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)、リップル(XRP)など6種類。

ブロックチェーンサービス企業では、Gincoののソリューションを既に導入している企業もある。ブロックチェーンゲームの「イーサエモン」はGincoのノードを導入しており、ブロックチェーンゲーム「マイクリプトヒーローズ」を手掛けるダブルジャンプ・トーキョーなども導入予定という。

Gincoは、ゲームも含め今後ブロックチェーンのプロダクトを開発したい企業に導入を働き掛けていく考え。

まずはベータ版を3月はじめから提供を開始する。料金は検討中で、1ヶ月間の無料キャンペーンを実施し、事業者からヒアリングを行った上で決定するという。

Gincoは2月13日、仮想通貨取引所向けにノード保守・運用・管理のサービスなどの提供を始めた。Gincoはこれまで一般ユーザー向けに仮想通貨ウォレットの開発・提供を行っていたが、事業者向けのソリューション事業にも注力している。仮想通貨・ブロックチェーンの実利用拡大には、事業者側の導入が不可欠と考え、ウォレット開発で蓄積した技術とノウハウを活かしていく。