仮想通貨ウォレットのGincoは13日、仮想通貨取引所向けにブロックチェーンのノードの導入・運用サービスや仮想通貨ウォレットアプリのOEM提供などを開始すると発表した。仮想通貨交換業者が金融サービスの内部管理態勢整備と仮想通貨に特化したシステム構築の両方を行う必要がある中、今回のサービスで開発面での負担軽減につなげてもらう。

Gincoはこれまで仮想通貨ウォレットアプリの開発・提供を手掛けていたが、エンタープライズ向けのソリューション提供へと多角化を進めており、今回の取引所向けサービスもその一環だ。

今回開始するサービスの1つは、ノードのホスティングサービス。仮想通貨取引所に代わって、ブロックチェーンのノードの導入・運用を行う。仮想通貨取引所が新しい仮想通貨を導入する際、Gincoが持つノードを使ってもらう。またハードフォークやノードのアップデートにも対応し、ブロックチェーンのインフラを最新状態に更新するのをサポートする。

対応する仮想通貨は9種類。ビットコイン(BTC)やビットコインキャッシュ(BCH)、イーサリアム(ETH)、イーサリアムクラシック(ETC)、ライトコイン(LTC)、リップル(XRP)、EOS(EOS)、ステラ(XLM)、トロン(TRX)。

仮想通貨取引所向けのウォレット「Ginco Enterprise Wallet」の提供も行う。顧客資産の分別管理や取引所業務のオペレーションに利用してもらう。秘密鍵は専用の暗号モジュールで管理される。また送金のための署名処理はプレイベート化されたネットワークで行われ、外部からの侵入に高い耐性を持つという。

発表によれば、将来的には保険会社とも連携し、取引所の資産保全をサポートするという。

またユーザーの仮想通貨ウォレットを、取引所側にOEM提供するサービスも行う。Gincoの仮想通貨ウォレットをベースに、取引所ごとに独自ウォレットを開発する。取引所がウォレットをゼロから開発するよりも、スピーディにブロックチェーンのサービスのエコシステム構築ができるようにする。