金融庁、内閣府令等とG20の見通しについて回答 仮想通貨関連の法改正を受けて【独自】

仮想通貨(暗号資産)の新たな規制を定める改正・金商法と改正・資金決済法が先週金曜日に成立したことを受けて、金融庁は業界関係者が注目する内閣府令等の時期や今週末に始まるG20の見通しについてコインテレグラフ日本版の取材に答えた。

政府令(政令+内閣府令)の時期

法改正を受けて金融庁は、利用者保護や適切な業務遂行の確保とイノベーションのバランスが大切という見解を改めて主張。次のように述べた。

「引き続きにはなるが、利用者保護や適切な業務の遂行の確保を図りつつ過度な規制になってはいけないと思う。今後、政府令等を定める際にもよく実態を把握した上で検討していきたい」

新たな法律が成立して今後の焦点となっているのが、政府令(政令+内閣府令)だ。既報の通り、内閣府令等に注目する業界関係者は多い。

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金融庁は今後、金商法・資金決済法の改正に伴って法律の規定を実施するための政府令(政令+内閣府令)をホームページで発表。それと同時にパブリックコメント(通常は1カ月)を募集し、必要箇所を修正するなどのプロセスを経て施行につなげる。

政府令の内容はまだ決まっていないものの、証拠金取引でのレバレッジ上限などについて規定される見通しだ。3月に法案が閣議決定した際に金融庁は、「証拠金取引でのレバレッジ上限については、別途内閣府令などで定め、具体的な倍率に関しては、その時のボラティリティ(変動幅)を考慮に入れて決める」と話していた。

今回金融庁は、政府令とパブリックコメントの時期については「具体的には決まっていない」としつつも、次のように述べた。

「(施行日の)直前にパブリックコメントを出して集計して施行すると、業者の方も大変だと思うので、なるべく準備期間を設けたいと思っている。直前にバタバタとやるのではなく、周知後に業者に必要な体制整備を進めてもらおうと思っている」

今回の法律の施行日は来年4月になると報じられている

G20の見通し

一方、金融庁は今回の法改正を受けて今週末から始まるG20での議論が深まることに期待している。

金融庁によると、先日、証券監督者国際機構(IOSCO)が発表した市中協議文書「暗号資産交換業者に関する論点、リスク、及び規制に係る重要な考慮事項」が今回のG20に提出され、議論がなされる。金融庁もこの文書の作成に関わっており、今回の法改正の要素も多分に盛り込まれているという。金融庁は「我々の経験を踏まえた要素についてG20で共通認識が深まることを期待している」と述べた。

今回のG20の議長国は日本。6月8、9日には福岡でG20福岡財務大臣・中央銀行総裁会議が開催され、6月28日~29日には大阪でサミットが開かれる。

G20では仮想通貨とマネロン規制のほか投資家や消費者保護に関しても話し合われる見込みで、後者の方はIOSCOの文書が1つのたたき台になる。

マネロンに関する金融活動作業部会(FATF)のガイドラインをめぐる注目点や投資家や消費者保護など金融システムに関する議論の注目点については、以下の解説記事をご覧いただきたい。

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文 Hisashi Oki
編集 コインテレグラフ日本版