資産運用会社フランクリン・テンプルトンが、米国でのソラナ上場投資信託(ETF)の立ち上げを視野に入れ、デラウェア州で信託を登録した。
デラウェア州当局への提出文書によると、「フランクリン・ソラナ・トラスト」は2月10日にCSCデラウェア・トラスト・カンパニーによって設立された。この会社は、ビットワイズなど他の資産運用会社の仮想通貨信託商品の登録も手掛けている。
ソラナETFの競争に参入するには、フランクリン・テンプルトンはフォーム19b-4およびフォームS-1を米証券取引委員会(SEC)に提出する必要がある。この分野ではすでにグレースケール、ビットワイズ、ヴァンエック、21シェアーズ、カナリー・キャピタルが申請を進めている。
一部の資産運用会社は、デラウェアで仮想通貨信託商品を登録した翌日にフォームS-1をSECに提出しており、フランクリン・テンプルトンも同様の動きを取る可能性がある。
フランクリン・ソラナ・トラストの展望
コインゲッコーのデータによると、ソラナは時価総額970億ドルを誇り、仮想通貨市場で5番目に大きな銘柄となっている。
申請書類にはETFを上場する取引所の明記はなかったが、フランクリン・テンプルトンのビットコイン(BTC)およびイーサリアム(ETH)の現物ETFはいずれもCboe BZX取引所に上場している。
フランクリン・テンプルトンは過去にもソラナのネットワークとエコシステムに対して高い評価を示しており、2024年7月にはソラナが「技術的課題を克服しつつ、高速取引を可能にするモノリシック・ブロックチェーンの可能性を示している」と指摘している。
またフランクリンは、ソラナの分散型金融(DeFi)アプリの成長とミームコイン市場での圧倒的なシェアにも注目していた。
ブルームバーグのETFアナリスト、ジェームズ・セイファート氏とエリック・バルチュナス氏は2月10日、「2025年末までにソラナ現物ETFが承認される確率は70%」と予測した。この確率は2024年11月のドナルド・トランプ大統領の再選により大幅に上昇したという。
SEC、複数のソラナETF申請を正式に受理s
2月11日、SECは21シェアーズ、ビットワイズ、カナリー・キャピタル、ヴァンエックによるソラナETFのフォーム19b-4申請を正式に受理した。
また、SECは2月6日にグレースケールのソラナETF申請も受理しており、これは前SEC委員長ゲイリー・ゲンスラー氏の体制下だった昨年12月にいくつかの申請が却下されたことを考えると、大きな進展だ。
JPモルガンの試算によれば、ソラナETFが承認された場合、初年度の資産流入額は30億〜60億ドルに達する可能性があるとされており、バルチュナス氏も「妥当な見積もり」とコメントしている。