英国の中央銀行であるイングランド銀行で総裁を務めたマーク・カーニー氏がオンライン決済企業ストライプの取締役に就任した。

ストライプは21日、カーニー氏が取締役として参加したことを発表。カーニー氏の「世界金融システムやガバナンスにおける幅広い経験」が新たな環境で貢献できることを期待しているとした。

カーニー氏は「ビジネス取引の本質はこの10年間で大きく変化してきた」とコメントし、「ストライプは新たなデジタル経済を可能にする最前線におり、大企業から中小企業まで革新的でグローバルな決済ソリューションを提供してきた」と評価した。

さらに次のように続けた。

「インターネットを強力で包括的な経済成長のエンジンとなるように、グローバルなインフラを構築しているストライプを今後数年間サポートしていくことを楽しみにしている」

ストライプは2011年に設立、eコマースやオンラインビジネスの決済プラットフォームを展開している。同社は2015年にビットコイン決済に対応。しかし2018年には高額な手数料とスケーラビリティ問題などを理由にビットコインへの対応を中止した。2019年にはフェイスブックのステーブルコインプロジェクトであるリブラ協会(現ディエム協会)に参加したが、その後脱退している。

ストライプは現在仮想通貨決済に対応していないものの、共同創業者のジョン・コリソン氏は新興国での仮想通貨決済導入に前向きな姿勢を示している。

カーニー氏は中央銀行デジタル通貨に対して、2米ドルにとって世界の基軸通貨になる可能性に言及している。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン