ウォール街の大手投資会社フィデリティは31日、仮想通貨カストディ(資産管理)とブローカービジネスの立ち上げに向けて「最終テスト」段階にあることを自社のブログで明かしたフィデリティのカストディは、機関投資家を更に呼び込む材料になるかもしれないと市場関係者から期待されている。

フィデリティは、フィデリティは昨年10月、仮想通貨関連サービスに特化した別会社「Fidelity Digital Asset Services」の設立を発表。ヘッジファンドや基金などを対象に、仮想通貨の保管(カストディ)や複数取引所における取引をサポートする。カストディ・サービスとは、投資家のために証券を保護するほか、元利金・配当金の代理受領、運用資産の受渡し決済、運用成績の管理などを提供するサービス。高いセキュリティを求める機関投資家をさらなる呼び込む好材料と見られていた。

31日のブログの中でフィデリティは、「我々の最初の顧客は、我々の最終テストとプロセス改良期間の重要な部分を担っており、それがより幅広い機関にサービスを提供することにつながる」と指摘。「カストディーのプラットフォームとトレーディング部門において現存するサービスの水準を大幅に上回れるよう全力をつくしている」と述べた。

先月30日、ブルームバーグが、フィデリティが3月にビットコインのカストディ(資産管理)サービスを始めるために準備を進めていると報道。今回、フィデリティは、この報道について否定も肯定もしなかった。

フィデリティは資産運用学が7兆ドル以上で1万3000を超える金融機関と取引関係がある。フィデリティの仮想通貨カストディ立ち上げは、市場関係者から「長期的に好材料になる」と見られている