イタリアの自動車メーカーであるフィアット社は、最新の電気自動車を運転することで自動的に仮想通貨を受け取れるようになったと発表した。
フィアット社の親会社であるステランティス社がキリ・テクノロジーズと提携し、ドライバーに仮想通貨で報酬を与える。より効率的な運転をした人により多くの報酬を与えるシステムとなっており、「エコドライブ」の普及を目的としているという。
ドライバーはフィアットの電気自動車である「500」の最新モデルを運転すると、走行距離1キロメートルにつき、1キリコイン(発表時点ではおよそ0.024ドル)を受け取ることができる。エネルギー使用量がより効率的な運転をしたユーザーには報酬が増える仕組みだ。
キリコインはフィアットアプリのウォレット内に自動で送信され、距離や走行データなどがコインに変換される。ストランティス社のe-Mobilityプログラムマネージャーであるガブリエル・カタッチオ氏は「計算はすぐに行われ、ブロックチェーンを使って認証される」としている。
キリコインはキリ・テクノロジーズのマーケットプレイスで商品やサービスの購入に利用ができる。他店舗のギフトカードなどへの交換も行えるという。現在500EVモデルは欧州でしか生産されておらず、今回のサービスはEU圏内のみが対象となる。
運転をすることで仮想通貨の報酬を得るという取り組みはこれまでにも行われている。2019年には、英国の自動車メーカーであるジャガーランドローバーが走行データから報酬としてドライバーにIOTAを与える取り組みを行っている。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン