国際的なマネーロンダリング対策を進める政府間組織FATF(金融活動作業部会)は、フェイスブックの仮想通貨リブラといったステーブルコインに対して懸念を表明した。ロイターが18日に報じた。

FATFのトップを務める劉向民氏は、ステーブルコインとそれを発行体となる企業については、仮想通貨および伝統的な金融資産の規制対象になると明言した。

「もしステーブルコインが普及すれば、マネーロンダリングやテロ資金調達に関する新たなリスクとなる潜在的な可能性がある。ステーブルコインに関する新しいリスクに適切に対処することが我々の仕事だ」

劉氏は9月、フェイスブックのリブラについて注意深く監視していくとも発言してる。9月時点では「対処する必要がある重大なリスクがあるかを確かめたい」と述べていたが、今回は「潜在的なリスクはある」とトーンアップしたようだ。

G20はステーブルコインの規制で合意

G20財務相・中央銀行総裁会合は18日、フェイスブックのリブラを含む「グローバルなステーブルコイン」に対して厳格な規制を導入することで合意した

日銀の黒田総裁は「ステーブルコインが持つ様々なリスクについて政策当局者から懸念を示した。このような懸念が払拭されるまで、ステーブルコインは発行されてはならないとG20が合意した」と話した。

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翻訳・編集 コインテレグラフ日本版