フェイスブック傘下で、仮想通貨リブラ専用ウォレットを手がけるカリブラのケビン・ワイル製品担当部長は、電子メールをはじめインターネットの基本原理である相互運用性(インターオペラビリティ)が、仮想通貨リブラの重要な概念だと強調した。11月5日にポルトガル・リスボンで開催されたテクノロジー関連イベント「ウェブ・サミット 2019」において発言した。
数年から数十年の旅
ワイル氏は、世界中の開発者や起業家がリブラ用ウォレットを作成できることを指摘し、さまざまなコミュニティーが相互運用可能な仕様・プロトコルで協力するよう奨励した。
「皆さんと私は、お互いにメールを送信する前に、使用するメールプロバイダーについて協力する必要はない。どのブラウザーを使用するか選択する必要もない。どのブラウザーを利用するのか、それぞれが好きに選ぶはずだ。これはプロトコルのおかげで、プロトコルを遵守しているかぎり、すべてが相互運用可能だ。リブラも同じだ」
またワイル氏は、リブラの立ち上げ時期を考慮してか「これは数年から数十年の長旅になるだろう」と述べた。カリブラ・ウォレットのユーザーの金融情報は、フェイスブックの(個人情報など)ソーシャルデータとは分離していると強調した。
プラットフォームとしてのリブラは、リブラ協会メンバーでなくとも利用できる
またワイル氏は、リブラのデビッド・マーカスCEO同様に、リブラ協会に属さない企業が同プラットフォーム上でサービスを提供できる旨の説明を行った。マーカスCEOは10月中旬、リブラ協会から脱退したVISA、マスターカードも、リブラと連携したクレジットカードを発行できるとのインタビューが報じられた。
リブラ発行に最適な時期は、2017年だった?
ワイル氏は、リブラの開始に最適な時期は3年前、2017年に仮想通貨が盛り上がる前だったこと、さらに現在が2番目に最適な時期だと付け加えたという。
同氏は、仮想通貨ビットコイン(BTC)初期には支持者ではなかったものの、2015~2016年にファンになったと明かしたそうだ。
翻訳・編集 コインテレグラフ日本版