フェイスブックがサンフランシスコにある本社の採用枠で、「ブロックチェーン領域における事業開発と提携のトップ」の求人を出していることが明らかになった。フェイスブックの仮想通貨やブロックチェーンに対する具体的な方針は明らかになっていないが、年初にザッカーバーグCEOがブロックチェーンに興味を持っていると発言して以来、フェイスブックはブロックチェーン研究チームを立ち上げるなど着々と準備を進めている。

募集要項として書かれているのは、「少なくとも15年のディールメーキング経験があり、グローバルで経験豊富な事業開発チームを指導し、成長させ、引っ張っていける人材」。ブロックチェーン関連の求人としては6件目となるが、CNBCは今回はフェイスブックの意図が最も露わになっ求人と報道。これまでの求人を総合的に考えると、フェイスブックは「AIプラットフォームの構築、新たな金融サービスの展開、情報共有の新たな方法」を検討しているのではないかと分析している。

先月には仮想通貨取引所コインベースの取締役を務めるデビッド・マーカス氏が、フェイスブックでブロックチェーン事業に注力するためコインベースを離れることが明らかになった。マーカス氏は、フェイスブックにおけるブロックチェーン研究チームのトップを務めており、市場関係者からはフェイスブックは買収なども含めて仮想通貨取引所立ち上げの準備をしているのでは?といった予想が出ていた。

フェイスブックといえば、買収によって会社の規模を大きくしてきた歴史がある。2014年にメッセージアプリのワッツアップを190億ドルで買収したのを皮切りに、インスタグラムを10億ドル、バーチャル・リアリティ(VR)のオキュラスを20億ドルで買収した。

今回の求人では、世界中の数十億人の人々の生活を良くするというフェイスブックのビジョンを達成する上で「ディールの交渉や成立」も役割であると明記されている。