フェイスブックの独自仮想通貨リブラを巡るロビー活動のチームにマイク・クラポ上院議員の元スタッフが参画した。クラポ議員は米上院の銀行委員会の委員長を務めている人物だ。その元スタッフが参画することで、フェイスブックの議会対策がより強化されることになるだろう。

米政治専門メディアのポリティコが5日に報じた。クラポ議員の補佐官だったスーザン・ズック氏がフェイスブックのロビーストチームに参加した。クラポ議員は共和党所属であり、ポリティコによれば、ズック氏は上院共和党へのロビー活動を担う。

米上院の銀行委員会は7月16日にリブラを巡る公聴会を開催。同委員会の委員長であるクラポ議員は、「リブラの発行体であるリブラ協会がなぜスイスで登録されているのか」といった質問をフェイスブック側にぶつけた。

またクラポ議員は、リブラの公聴会終了後に「米国におけるデータ保護の構造を検討する必要がある」とし、大手ハイテク企業に対してデータ保護のための包括的な規制枠組みを構築する考えを表明している

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フェイスブック、議会対策に約8億円

ポリティコの報道によれば、フェイスブックは今年だけで750万ドル(約7.9億円)以上の資金を議会に対するロビー活動に費やしている。フェイスブックは今回のズック氏以外にも、リブラの問題に対応するため、スターンヘル・グループやサイプレス・グループといったロビーイング専門企業、ウォール街の大手法律事務所デービス・ポークと契約を結んでいる。