人気ウォレットであるMyEtherWallet(MEW)が9日、コインテレグラフの取材に答え、同ウォレットがハッキング侵害にあったという噂を否定した。

 最近SNS上ではハッカーがMEWのドメインネームを奪い、利用者がログインする際に情報を抜き取るフィッシング行為をおこなっているという噂が流れていた。

 この噂の発信源とされるのがアルトコインであるイーサリアム・ブルー(BLUE)の開発者で、自身のツイッター上でMEWがハッキングされたとして同ウォレットを使わないように呼び掛けていた。

 MEWがこれらのツイートについてコインテレグラフに語ったところによると、

MEWはハッキング侵害をうけていない。BLUEは悪意をもって恐怖心、不安感、そして疑念をまき散らし他人に被害を与えようとしているか、運営するコインの価格を押し上げようとしているのではないか。あるいは状況を把握する能力がなく混乱しているのかもしれない。どちらにせよ、馬鹿げた嘘だ。

 BLUEの一部ツイートは既に削除されたものの、削除される前のスクリーンショットがオンライン掲示板Redditに投稿されている。

 MEWで働くスタッフを自称するユーザーは同投稿にコメントし、「いかなるハッキング侵害も認識されていない」とのべた。

BLUE - Trade BLUE on CoinExchange

噂が流された数時間後にMEWは公式ツイッター上で、疑惑を否定する情報を提供していたユーザーに感謝の念を示している。

 ちなみにMEWではこれに先立つ数カ月以上にわたって、サイトをアクセスする際に出現するポップアップ画面上でフィッシング攻撃に注意するようユーザーに促していた。

How To Protect Yourself from Phishers
 MEWは昨年12月にも詐欺被害にあっている。何者かがMEWウォレットの名義で有料アプリを公開し、米アップル社が運営するAppStoreでのファイナンスカテゴリで第三位になるなどしていた。

 (既報「AppStore上位のニセモノ有料ウォレットアプリがアップルによって取り下げられる」2017年12月13日)