仮想通貨取引所ジップメックス(Zipmex)は、タイの規制に準拠するための措置として、タイにおける全てのデジタル資産取引の即時停止を発表した。
11月25日に発表された声明によると、ジップメックスはタイの証券取引委員会(SEC)の規制要件に沿うため、一時的に運営を停止することにしたという。
「ジップメックス・カンパニー・リミテッドの事業運営が適切であり、タイSECによって設定された基準に準拠するため、会社は2023年11月25日の午後1時から、全ての種類の資産の取引と預け入れを一時的に停止することが求められている。」
さらに、声明では、顧客が資金や資産を引き出す場合は、取引所に直接連絡する必要があることが強調された。
「2024年1月31日以降、ウェブサイトとモバイル・アプリケーションによる出金が停止された場合、顧客はカスタマー・サポートに連絡して出金する必要がある」と声明には記されている。
ジップメックスは最近、複数の課題に直面している。
2022年9月にSECは、ジップメックス及びその共同創設者アカラープ・イムウィライ氏が同国の法律に違反していると告発。さらにSECは、ジップメックスがデジタルウォレットと仮想通貨取引の情報を提供していないなど、デジタル資産法に準拠していないことを指摘した。
また1月10日にジップメックスはタイSECによる新たな規制違反の疑いで調査対象となった。1月11日、ジップメックスは、許可なくデジタル資産ファンドマネージャーとして運営していたか否かをSECに報告するよう求められたと報じられている。
コインテレグラフは4月18日、ジップメックスが「顧客にとってのリターンを最大化するため」として顧客への支払いを遅らせたことを報じた。ジップメックスが流動性問題に直面し、シンガポール裁判所に債務救済に対する追加の延長措置を要請した。