2018年にトロン財団に買収されたピアツーピア(P2P)ファイル共有サービスのビットトレントの元従業員2人は、トロン創設者でCEOのジャスティン・サン氏を就労法違反とハラスメントで訴えた。
10月28日のカリフォルニア州での申し立てによると、ルカスズ・ジュラスゼク氏(28)とリチャード・ホール氏(50)は、トロン財団の運営事業体であるレインベリーとサン氏とエンジニアリング長のコン・リー氏に対し、1500万ドル(約16億円)を要求している。
起訴内容には、不当な契約終了や人種差別、敵対的な職場環境、内部告発の報復、ハラスメントなど就労法違反や不公正な商習慣などが含まれている。
ホール氏はビットトレントとトロン財団で製品ディレクターとして2019年6月までの7カ月間、ジュラスゼク氏はソフトウェアエンジニアとして同年2月から8月まで勤務していた。
ホール氏は、「明らかに違法で非論理的で悪質な運営」と考えられる作業へのかかわりを拒否したために、管理者らによる差別的ハラスメントが始まったと主張している。
ジュラスゼク氏も同様の内容で、さらに、同氏の解雇はリー氏に仕組まれたもので、ジュラスゼク氏がとうてい遂行できないような高い水準の作業を言い渡すようジュラスゼク氏の上司に指示したとしている。
一方、サン氏は12月12日に裁判所に提出した文書の中で、元従業員の主張を否定している。自身の従業員に対する活動について「差別的ではなく、ハラスメント的でもなく、報復的でもなく、合理的で法に則ったものだった」と述べいる。
コインテレグラフはサン氏にコメントを求めたが、記事公開時点で返答を得ることはできなかった。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン
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