著者 DMM Bitcoin マーケットレポート

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・LTC/JPYは直近一ヶ月に出来高を伴った上昇

上図は、ZPG(ジパングコイン)を除く(※)、当社取扱銘柄の直近一ヶ月間の価格の騰落率ランキングに同期間の出来高の騰落率を付したものである。
※ZPGは金の価格に連動することを目標にしており他の暗号資産とは価格形成の方法が異なるため、今回の考察からは除外している。

直近一ヶ月の騰落率を見ると、LTC(ライトコイン)・CHZ(チリーズ)のみがプラス圏を確保しているが、軒並み下落していることがわかる。

この背景は、米暗号資産交換業者大手FTXの破綻へ至った一連の騒動が、暗号資産市場全体に影を落としたことが主な理由と言えるだろう。

現状ではFTXの破綻申請後、連鎖破綻等の懸念から市場は疑心暗鬼になっており、ポジションをとりにくい様子見となっているようだ。

その一方、直近11/2のFOMCでは75bpの利上げが決定されたが、FRB高官から利上げペース鈍化への言及もあり、12月のFOMCでは50bpの利上げが見込まれ、利上げペースのピークアウトが意識された内容となった。

また、直近の米CPI(消費者物価指数)の発表値は市場予想よりも下ぶれたことで利上げペース鈍化が意識されると米国株が大きく上昇し、暗号資産市場でも広くリスクオンの流れが広がることとなっている。

11/15に発表された米PPI(生産者物価指数)も市場予想を下振れした結果となっており、インフレ圧力緩和が示された。

従って、今後も利上げペース鈍化が意識された株高や、それに伴うリスクオンの流れが出来れば暗号資産市場にもプラスの影響を与える可能性もあろう。

他方、LTC/JPYにおいては、同じプラス圏で推移するCHZに比べ出来高も上昇している点に注目したい。

出来高を伴っているということは取引が活発であり、言い換えれば投資家からの注目を集めていると考えられるため、中身の伴った値動きと言えるだろう。

そのLTCの足元の独自材料としては、11/2に米決済大手マネーグラムがLTCでの取引機能を実装したと報道されたことが挙げられるか。

暗号資産市場の2大巨頭であるBTC、ETH(イーサリアム)に並んでLTCが選定されたことが材料視されたのか、11/7にはテラショックでの暴落以来の高値水準である、11,000円まで上昇した。

現在はFTX関連の報道により上げ幅を失っているが、足元の恐怖相場が落ち着いた際には、リスクオフの巻き戻しでの上昇も考えられ、大きな節目である10,000円を一度クリアしたことは心理的にはプラスと言えるだろう。

また、2023年夏頃に控える半減期も今後の材料の一つとして考えたい。

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