ビットコイン(BTC)が2025年初頭に記録した値動きを2026年に再現することは、現在の市場環境では難しい可能性が高いと、21シェアーズ共同創業者のオフィーリア・スナイダー氏が述べた。

スナイダー氏はコインテレグラフに対し、「現在のボラティリティを引き起こしている要因が短期間で完全に解消される可能性は低い」と語り、「来年1月に同じことが起きるかどうかは、市場全体のセンチメントに大きく依存する」と指摘した。

スナイダー氏によると、毎年1月は投資家がポートフォリオをリバランスするため、ビットコイン上場投資信託(ETF)への「新規流入が再び増える」傾向がある

下落トレンドは「仮想通貨固有の問題ではない」

スナイダー氏は、現在の市場センチメントの弱さを踏まえると、2026年1月のビットコインの動向は読みづらいという。

ビットコインは1月9日に10万9000ドルで当時の最高値に達したが、これはドナルド・トランプ氏の大統領就任を翌日に控え、同氏が掲げる仮想通貨政策への期待が相場に織り込まれたためとされる。

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ビットコイン価格チャート Source: CoinMarketCap

その後、ビットコインは10月5日に12万5100ドルの現行最高値を記録したが、10月10日の総額190億ドルの清算イベントを経て下落トレンドに転じた。

このイベントにより、多くの市場参加者が年末に向けた強気な見通しから一転、短期的な慎重姿勢を強めることになった。

記事執筆時点でビットコインは9万2150ドルで推移し、過去30日で約10%下落している

それでもスナイダー氏は長期的にはむしろ強気であると述べ、「今回の調整は、広範な市場のリスクオフ姿勢に対する反応であり、仮想通貨固有の問題ではないと見ている」と語った。

上昇・下落の両方向に潜むカタリスト

スナイダー氏は、仮想通貨ETFの拡大、政府による導入の進展、金に代わる価値保存手段への需要増加などが、ビットコインのさらなるアウトパフォームにつながる可能性があると述べた。

一方で、広範な金融市場のリスクオフ姿勢や金価格の継続的な高騰は、伝統的投資家にとってビットコインの魅力を相対的に低下させる可能性があるという。

他方、市場関係者の中には歴史が再び繰り返されると見て強気を維持する声もある。ビットマインのトム・リー会長は、ビットコインが2026年1月末までに新高値を記録すると最近述べている。

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