ロシア中央銀行のエルビラ・ナビウリナ総裁によると、ロシアのデジタルルーブルは事業コストを削減することが期待されるが、商業銀行の利益を減らす可能性もあるという。

ナビウリナ氏は、非政府組織「オポラ・ロシア」のカンファレンスに登壇し、デジタルルーブルが商業銀行の手数料収入を減らす可能性があると述べた

さらに、中央銀行デジタル通貨は、金融サービスをより合理化するための自然な発展であると述べた。

「これは金融システム発展における自然な動きだ。金融仲介業者は、独占や代替手段の欠如から利益を得るのではなく、経済への負担を軽減し、新しい商品やサービスでお金を稼ぐ必要がある。中小企業は間違いなくこれから恩恵を受けるべきだと、私たちは考えている」

またナビウリナ氏は、より安全でより速い支払を含む、デジタルルーブルの多くの利点を強調した。

「現在、デジタルルーブルが存在する可能性のあるいくつかのモデルを検討している。このモデルでは、クライアント、中央銀行、商業銀行の相互作用が様々な方法で編成されているが、これらの利点はすべのモデルに残っている。これは高速で信頼性が高く安全な支払手段だ」と、述べている。

今年10月、ナビウリナ氏は、将来予定されているデジタルルーブルの流通について、匿名性とプライバシーを区別すべきだと主張している。ナビウリナ氏は、ロシアのデジタルルーブルには現金と同じような匿名性は付与されないと述べた。しかしながら、中央銀行はユーザーのプライバシーを強化すると約束した。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン