5000万ドルの資金調達と逆さ合併を経て、仮想通貨(暗号資産)取引所運営のディジネックス(Diginex)がナスダックに上場した。仮想通貨取引所運営企業がナスダックに上場する初のケースとなる。

ティッカーはEQOS。

ディジネックスのリチャード・バイワースCEOはコインテレグラフに対し、「仮想通貨のエコシステム全体をカバーする初のナスダック上場企業になった」と話した。

「これは業界の発展にとって非常に重要なことだ。以前はETFのような構造を介してしか、仮想通貨に触れることができなかった」と仮想通貨投信を手がけるグレイスケールについて言及した。

ディジネックスは仮想通貨取引所EquosやカストディのDigivaultなど、様々な仮想通貨事業の親会社。Equosは2020年7月30日にオープンしたばかりの新しい取引所だ。

同社は仮想通貨やブロックチェーンに関わる多くの分野と関わっていることから、バイワース氏は今回の上場が、仮想通貨業界全体に投資する方法になると主張している。

「ついに、アセットクラス全体のピック・アンド・ショベル取引が可能になった」

「ピック・アンド・ショベル」とは製品やサービスそのものではなく、それらを生産するための基礎技術などに投資する形態のことをいう。1800年代に米国人がゴールドラッシュのときに、金を採掘しようとした人ではなく、そうした人々にツルハシやショベルを売った人々に投資や取引したことが由来とされている。バイワース氏はディジネックスは現代のピック・アンド・ショベル企業のようなものだという。

同社は仮想通貨取引所に加えてカストディソリューションや資産管理、デジタル証券にも取り組んでいる。

今回ディジネックスは、ナスダック上場を目的として特別買収目的会社(SPAC)「EQUOS.io」を通じて、上場企業として株式公開するという間接的なアプローチをとっている。テッククランチはSPACを「他企業を合併または買収する目的で作られた『ブランクチェックカンパニー』」と分類している。

ディジネックスはすでにナスダックに上場している8iエンタープライゼスと逆さ合併することでナスダックに上場した。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン