ドイツ取引所は、大手金融機関のコメルツバンクとクレディスイス、UBSとともに、分散型台帳技術(DLT)を使った債券取引を行った。3日にドイツ取引所グループが発表した。

今回の取引には、フィンテック企業HQLAXが開発したプラットフォームが使われた。R3にブロックチェーン「コルダ」をもとにしたもので、流動性や担保をDLTで管理するものだ。

HQLAXのプラットフォームを使い、ドイツ国債バスケットと社債バスケットの所有権をUBSとコメルツバンクとの間で交換することができた。またUBSとクレディスイスとの間でも債券の所有権交換が行われた。

この取引では、所有権の変更はコルダ・エンタープライズ上に構築されたHQLAZのレジストリに記録されており、当事者間で債券の物理的な移動の必要をせずに取引が完了した。

ドイツ取引所の責任者は次のようにコメントしている。

「HQLAXのオペレーションモデルの導入は、DLTが既に金融業界にもたらしているイノベーションの力を示している。…信頼できる市場インフラと新しいテクノロジーをいかにうまく組み合わせることができるかを証明している」

ドイツ取引所とコメルツバンクは10月、証券のポストトレード業務の試験を完了させた。デジタルトークンとDLTを活用したものだ。トークン化された現金の送金を実施した。

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翻訳・編集 コインテレグラフジャパン