2025年に議席を維持すると予想されていたニューヨーク第16選挙区の下院議員ジャマール・ボウマン氏が民主党予備選で敗北した。

NBCニュースの6月26日の報道によると、民主党の対立候補であるジョージ・ラティマー氏がおよそ58%-42%の差でボウマン氏を破った。記事執筆時点の投票率は84%だった。スーパーPAC(政治行動委員会)のフェアシェイクは、ボウマン氏の再選に反対するメディアキャンペーンに200万ドル以上を費やした。フェアシェイクはボウマン氏が仮想通貨推進法案を反対したことを非難するだけでなく、「危険な陰謀論を推進している」との主張を展開した。

ボウマン氏は議会において、「21世紀の金融イノベーションと技術法(FIT21法)」やCBDC反監視国家法、仮想通貨を扱う銀行に関する証券取引委員会規則を覆す共同決議に反対票を投じた。対照的に、ラティマー氏は仮想通貨やブロックチェーンに関して目立った発言をしていない。

ボウマン氏は多くの党員から支持を受けていた。しかし、フェアシェイクや米国イスラエル公共問題委員会(AIPAC)と関連があるとされるユナイテッド・デモクラシー・プロジェクトなどの利益団体は、現職の民主党員に反対するために1,700万ドルを費やした。ボウマン氏は、ガザでの軍事行動後、イスラエルを公然と批判していた。

予備選挙前、ニューヨーク州選出のアレクサンドリア・オカシオ・コルテス(AOC)下院議員は、「フェアシェイクとユナイテッド・デモクラシー・プロジェクトが議員を失脚させるために1,500万ドル近くを投入したこと」を「汚職」および「米国民主主義への核心的な脅威」として非難した。6月25日、AOC氏はニューヨーク第14選挙区の民主党予備選で勝利した。

Source: Alexandria Ocasio-Cortez

ジェミナイの共同創業者であるタイラー・ウィンクルボス氏はこのほど、ドナルド・トランプ氏を支援するために100万ドルを寄付した(寄付金額の上限が超えたため、資金の一部が後に返還された)。同氏は6月25日にX上でAOC氏のポストに対して「仮想通貨軍と戦うとこうなることを理解する必要がある」というコメントを投稿した。このコメントはラティマー氏の予備選勝利に言及した投稿と考えられる。

ユタ州での勝利

ユタ州第3選挙区の下院議員であるジョン・カーティス氏も、米上院の共和党予備選で6月25日に勝利した。連邦選挙委員会への提出書類によると、フェアシェイクの関連PACであるディフェンド・アメリカン・ジョブズは、カーティス氏を支持するためにメディア広告費用に300万ドル以上を費やし、対抗馬のトレント・スタッグス氏を反対するために約120万ドルを費やした。

カーティス氏はFIT21法およびCBDC反監視国家法を共同提案し、SECスタッフ会計報告書第121号を覆す共同決議に賛成票を投じてきた。同氏はまた、ビットコイン(BTC)現物型上場投資信託(ETF)の承認に向けたSECの取り組みを支持し、「仮想通貨は米国経済の重要な部分になった」と主張していた。一方のスタッグス氏の仮想通貨に対する立場は不明だ。

勝者と敗者の選定

コインベースやリップル社などの仮想通貨企業から169億ドルを集めたフェアシェイクのメディアキャンペーンは、すでに米国の有権者に影響を与えた可能性がある。

3月、カリフォルニア下院議員のケイティ・ポーター氏は、フェアシェイクの広告が「大手製薬、大手石油、大手銀行の幹部からの選挙資金を受け取った」と主張した後、米上院の予備選で敗北した。フェアシェイクの関連団体であるプロテクト・プログレスは、アラバマ州およびテキサス州の予備選でそれぞれ勝利した民主党候補ショマリ・フィギュアーズ氏とジュリー・ジョンソン氏を支援した。

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