大手金融機関が注目するほどに大きな勢いで成長してきた分散型金融だが、現在イーサリアムに代わる仮想通貨が生まれようとしている。

多くのDeFi企業が参加するプラットフォームであるイーサリアムは、昨今のDeFi市場の盛り上がりによって逆境に置かれている。NFTの爆発的な成長の上で、イーサリアムのDeFiの取扱いのスピードは落ち、手数料は大幅に上がっている。また取引量が多いためガス代は過去最高水準に達している。

Free TONプロジェクトのチャンスは、イーサリアムより早く、安価な取引を提供できるだけでなく、安定した成長の余地があることである。

Free TONは、アメリカの規制機関によりやむなく中断されたメッセージアプリ企業TelegramのTONブロックチェーンプロジェクトから継承されたものだ。Free TONの開発者は、DeFi業界の多くのユーザーが望む分散型プロジェクトを作り上げるため開発を再開した。

必要に応じて新しいシャードを作成するダイナミックなシャーディング技術(基本的には、マスターブロックチェーンから分割された特定のスマートコントラクトのミニブロックチェーン)を利用し、1秒で何千もの取引を処理し、多くのスケーラビリティを実現する。これは、現在利用可能な最速の分散型プロトコルだ。

この夏にリリースされるFree TONのステーブルコインには、ブロックチェーンでさらに少額で取引を利用可能にする機能が加えられる。

スピード、安価、安定を提供

TONクリスタルトークンのパートナー、Free TONステーブルコインの導入はプロトコルにとってこの夏に大きな影響を与える最も重要なイベントの一つであると開発者は言う。

ロックされたイーサの100%の支援のもと、ステーブルコインは手堅いリターンの可能性を流動性提供者に提供する。

さらに注目するべきことは、Free TONプロジェクトのコア開発者であるTON Labsによると、ステーブルコインはDeFiが「意図される平等主義の金融モデルに発展する」ために、コストやスピードの問題を解決する「真のレイヤー2ソリューションの採用」するという。

開発者はFree TONのステーブルコインによって手数料を下げ、取引スピードを劇的に向上することで、決済、ロイヤルティ、Eゲームなど多くの少額取引のユースケースに道を開くだろうと言う。さらにサブスクリプションの取扱いも可能にする。

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分散化、接続性を向上

Free TONが分散型金融にもたらす強みの1つは、メッセージサービス企業のTelegramからプロジェクトを継承したことにより、他の多くのDeFiプロジェクトよりもアドバンテージを得てスタートしているということである。

現在TONクリスタルトークンの95%は流通していない。これはDeFiプロジェクトでは非常にまれなことである。

莫大な量の利用可能なトークンがあることにより、Free TONは大規模なイールドファーミングの主要なゴール、つまりDeFiの大きな成長の原動力になる。Free TONのネットワークは現在主に仮想通貨取引ファシリテーターBroxusのTON Bridgeを利用してイーサリアムへのイールドファーミングに使用されている。

そのブリッジはFree TONの最初のブリッジであり、分散型自律組織(DAO)がすべて監査されローンチされるとブリッジは完全に分散化される。2度目のブリッジは、10月に作られる新しいコミュニティガバナンスメカニズムに基づく開発パイプラインに含まれる。これはFree TONと、他のブロックチェーンに接続し分散型インターネットやWeb 3.0を実現するためのブロックチェーン、ポルカドットを接続する。

現在提案・実施の段階にあるその他の様々なプロジェクトには、分散型取引所(DEX)や自主管理型のアイデンティティフレームワークなどがある。

TONクリスタルウォレットでは、メタマスクと同様に、ユーザーがトークンを獲得し、これを流動性プールに移転することができる。Free TONは業界トップのスピードとスケーラビリティで、最も複雑なDeFiメカニズムに採用できる安価かつ素早いソリューションを実現すると言う。

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