アニモカ・ブランズの中東マネージングディレクター兼グローバル戦略提携責任者であるオマール・エリサー氏は、同社が投資および開発対象として、現実世界資産(RWA)のトークン化、AI関連プロジェクト、そしてゲーム分野に注目していると明かした。
4月末にドバイで開催されたカンファレンス「Token2049」で、エリサー氏は、ステーブルコイン、RWAトークン化、AIと仮想通貨の融合、分散型科学(DeSci)のような代替ユースケース、そしてWeb3ゲームといった複数の分野に焦点を当てているとコインテレグラフに語った。
「ゲームは我々のDNAの一部だ」とエリサー氏は述べた上で、現在のWeb3ゲーム業界の状況について次のように分析した。
「ここ最近はあまり話題になっていないが、その裏では着実な構築が進んでいる。最近リリースされたものの中には、本当にプレイして楽しいゲームも出てきており、それがWeb3ゲームに対する否定的な評価を打ち消す大きな一歩になると考えている」
アニモカ・ブランズは、仮想通貨ネイティブなベンチャーキャピタルとして最も知られる企業の1つであり、投資家にとっては市場動向やトレンドを測るバロメーターともなっている。
ステーブルコインなどで新たな提携
2025年2月には、アニモカ・ブランズがスタンダードチャータード銀行および香港テレコミュニケーション(HKT)とともに、香港ドル連動のステーブルコインを共同開発することで合意。このステーブルコインは担保型で、香港ドルに1対1でペッグされる予定となっている。
このトークンの取引開始には、まず香港金融管理局(HKMA)の承認が必要とされている。現在、香港当局は包括的なステーブルコイン規制の整備を進めている最中だ。
さらに3月27日には、アニモカ・ブランズが日本のソニーによるレイヤー1ブロックチェーンネットワーク「Soneium」と提携し、アニメキャラクターの画像を使ったオンチェーン上のデジタルIDシステムを共同開発することを発表した。このシステムでは、キャラクターが個人のIDを象徴する要素として機能する。