機関投資家の影響力が強まる中でも、過去の仮想通貨サイクルに従う戦略は、個人投資家にとって有効であり続ける可能性があると、仮想通貨業界幹部が語っている。
「分析的にパターンを追い、感情を排して取り組むなら、仮想通貨の世界ではうまくやっていける」と、オーストラリアの仮想通貨取引所コインスタッシュの共同創業者ミーナ・セオドロウ氏は、7月23日にコインテレグラフに語った。
BTCの後にアルトコインが追随
「私はただ、これまでに起きたことのパターンに従っている」とセオドロウ氏は語る。今回のサイクルも例外ではなく、ビットコイン(BTC)が新高値を更新してドミナンス(市場シェア)を高めたのち、トレーダーたちはアルトコインに資金を移す展開になると見ている。
「ビットコインの勢いが鈍化すると、多少下落する。そしてその後、アルトコインが追いついて、それぞれの動きを見せ始める」と同氏は述べた。
「アルトシーズン(アルトコインの活況期)に入ると、途中でミームコインの急騰が始まる。やがて、すべてのミームコインが狂ったように上昇し始めるタイミングがくる」
7月14日にビットコインが12万3100ドルの新高値を記録して以降、ビットコインのドミナンスは過去30日間で7.44%低下しており、地合いの変化が示唆されている。一方、資金循環の兆候を測る上で指標となることの多いイーサリアム(ETH)は、同期間で20%上昇している。
また、コインマーケットキャップが公表しているアルトコイン・シーズン・インデックスも、7月21日に「ビットコイン・シーズン」から「アルトコイン・シーズン」へとシグナルが転換した。
アーサー・ヘイズ氏「ETHが市場をぶち壊す」
過去のサイクルに基づいた予測をするアナリストもいる一方で、ビットコインが勢いを失いつつあるという見方に懐疑的な声もある。
BitMEX共同創業者アーサー・ヘイズ氏は7月23日、「これから来るイーサリアムの強気相場が市場をぶち壊す」と語り、年末までに1万ドル到達の可能性があると述べた。
「FTX崩壊後、ソラナが7ドルから280ドルまで急回復して以来、イーサリアムは大型銘柄の中で最も嫌われてきた仮想通貨だった」とヘイズ氏は指摘する。
しかし、最近になってその風向きが変わり始めているとも述べ、ファンドストラットのトム・リー氏がイーサリアムに対して強気姿勢を示していることに言及した。
一方で、ストラテジーの共同創業者マイケル・セイラー氏は、ビットコインに下落余地はないとする見解を示している。「冬はもう戻ってこない。我々はそのフェーズを抜けた。ビットコインがゼロに向かわないのであれば、100万ドルに向かうことになる」と、6月11日に述べた。
一方、ザポバンクの最高経営責任者(CEO)であるシェイマス・ロッカ氏は、今月初めにコインテレグラフに対し、長期的な弱気市場に陥るリスクは依然として現実的であり、それは「壊滅的な出来事」がなくても起こりうると述べた。
本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。
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