ストラテジーのマイケル・セイラー氏は、仮想通貨市場に再び冬の時代が訪れるという懸念を一蹴し、ビットコインの採用拡大と供給制約により、価格は100万ドルに達するとの見方を示した。
セイラー氏は、ブルームバーグのインタビューで「冬はもう戻ってこない」と言い、「ビットコインがゼロに向かわないのであれば、100万ドルに向かうしかない」と語った。
1日あたり5000万ドル買われれば価格は上昇
セイラー氏によれば、現在ビットコインマイナーが1日に売却可能なビットコインは約450BTCで、時価にして約5000万ドルに相当する。
「この5000万ドル分が買われれば、価格は上がる」とセイラー氏は述べた。
また、上場企業による購入が自然供給量全体を吸収しつつあるとも指摘。セイラー氏の率いるストラテジーは2020年以降に合計58万2000BTCを購入しており、時価で約638億5000万ドルに達する。
「今の価格帯では、たった5000万ドルで仮想通貨経済全体のドライブシャフトを一回転させられる」と語った。
ただし、価格が50万ドルや100万ドルに到達した場合、「1BTCあたり20万ドルの調整は現実的な範囲になる」とも述べた。
トランプ氏の支持と米政府の姿勢が追い風に
セイラー氏は、自身の「オール・オア・ナッシング」という極端な予測を支える材料は経済全体にすでにそろっていると主張する。「必要な証拠はすべて出揃っている」と語った。
そのうえで、ビットコインを支持するトランプ大統領、ベッセント財務長官、アトキンス米証券取引委員会（SEC）委員長の存在を挙げ、伝統的な銀行もビットコインのカストディサービス提供に向けた準備を進めていると述べた。
「ビットコインは最もリスクの高い時期を乗り越えた。会計上の問題も解決された」とセイラー氏は強調した。
一方で、トランプ氏はビットコイン支持を公言しているが、2月に発表した関税政策が、1月の高値10万9000ドルからのビットコイン急落（約40％下落）の主因になったとの見方もある。
ブラックロックをはじめとするビットコインETF運用会社が日々BTCを買い入れていること、さらには複数の国家が市場への参入を進めている点も、セイラー氏は強調した。
5月28日には、パキスタン暗号資産評議会のビラール・ビン・サキブ氏が、同国が戦略的ビットコイン準備の構築に動き出したと発表している。
JAN3の創設者サムソン・モウ氏は最近、コインテレグラフに対し「米国が国家としてビットコインを保有しなければ、パキスタンに先を越される」と警鐘を鳴らしている。なお、トランプ氏は3月に米国の戦略的ビットコイン準備金構想を発表している。
本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。
bitbankで新規口座開設後、1万円の入金でもれなく現金1,000円プレゼント！【PR】
