米国の仮想通貨業界は、米証券取引委員会(SEC)からコインベースとバイナンスに対する訴訟が起されるなど、規制当局からの監視が厳しくなった。仮想通貨コミュニティのメンバーは、SECの行動に対して反論しつつ、一定の規制が必要であることに同意している。
今週レイチェル・コンラン氏がバイナンスの新しいマーケティング担当副社長に就任した。仮想通貨が「重要な岐路にある」と彼女が呼ぶこの時期に、コミュニティを育てる重要性についてコインテレグラフに語った。
「はっきり言って、規制は必要だ」と彼女は言う。「しかし、破壊的であり、現状に挑戦する業界であるため、逆風にさらされている」。彼女は規制当局が業界を厳しく把握している中で、「メッセージのシンプルさと明確さ」が重要である一方で、コミュニティに焦点を当てることも同様に重要だと強調した。
バイナンスの公式ウェブサイトによれば、同取引所には現在1億2000万人の登録ユーザーがおり、これは2023年時点の全世界の仮想通貨ユーザー4億2000万人のうち25%以上に相当する。
コンラン氏は、業界が不確実な時期を経ても、今後彼女の役割はそのオーディエンスを紹介し、教育することだと信じている。彼女は特に、コミュニティが製品とどのように関わっているかを「リーンイン」して紹介したいと述べた。「仮想通貨に対する違った視点を持つことができるように、ナラティブを語り、統合を示すためにそれらを利用する必要がある」
また、バイナンスのようなWeb3プラットフォームでは、取引だけでなくさまざまなサービスを提供しているため、バランスが重要だと彼女は指摘した。「バランスが大事だ。ユーティリティの幅広いスペクトルを示し、そのための適切な瞬間を特定することだ」
仮想通貨エコシステムの全員が取引を望んでいるわけではなく、送金のためだったり、好きなアーティストやスポーツ選手をフォローするために新たな理由でこの世界に参入している新規ユーザーがいるとコンラン氏は言った。「私たちは金融ビジネスだが、同時にエンターテインメントでもある。そして、人々が耳を傾ける瞬間に教育することが最良の方法だ」
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン