機関投資家向けに仮想通貨投資プラットフォームを手がけるSFOXは、仮想通貨市場の見通しを、「緩やかに強気」から「不透明」に引き下げた。6月6日に最新ボラティリティリポートを発表した。
リポートは仮想通貨価格が先月大幅に回復したことに言及しつつも、相場の全体的な感情は転換点にあるとし、その回復がどの程度FOMO(取り残されることの恐怖)によるものかは不透明だと警告した。
SFOXは、デジタルカレンシーグループ創業者バリー・シルバート氏の最近のコメントを受け、5月13日のビットコインの高騰は、米中貿易戦争の激化に関連している可能性があるとも指摘した。
リポートでは、先月のバイナンスの7000BTC規模のハッキング事件は、ビットコイン価格にほとんど影響を及ぼしていないとしている。一方で、ビットスタンプで5000BTCが市場相場を大幅に下回る6200ドル(約67万円)で販売されたことが5月17日の「瞬間的暴落」の原因となった可能性があるとし、こう指摘している。
「バイナンスのハッキング事件でBTC価格が下落しなかったことは、仮想通貨市場のインフラがマウントゴックスなどの大きなハッキング事件の時代から成熟したことを意味する。しかしビットスタンプの売り注文は、単一の取引所が甚大な影響を与えるという点においては、依然課題があることを示している」
SFOXは、カンファレンス、さらなる取引の開発、ビットコイン先物の満了などにより、6月末まで「通常よりボラティリティに影響が出る可能性がある」と付け加えている。
翻訳 ロシアンOLちゃん
14歳の時に来日してから日本が好きになり、日本語の勉強を始める。大学卒業後、商社、PEファンドなどを経て、現在ではブロックチェーン産業に携わり、SNSでロシアや欧州のブロックチェーン、クリプト情報を発信している。
編集 コインテレグラフ日本版