米国の投資銀行であるJPモルガンチェースのアナリストは、ビットコイン(BTC)について懐疑的な見方を示しており、現在の価格は公正な価値よりもはるかに高いと主張している。

ロイターの報道によれば、投資家向けのメモの中で、JPモルガンはビットコインのような仮想通貨は「経済的には付け足し部分」でしかなく、株価の下落に対する最も貧弱なヘッジ手段であると主張している。

JPモルガンのアナリストは、ビットコインがメインストリームで採用されるにようなれば、伝統的な資産との相関を高めることになり、ポートフォリオの多様化としては魅力的な資産ではなくなると指摘している。

「暗号資産は、生産コストをはるかに超える上回る価格での疑わしい多様化のメリットとともに、株式の下落に対する最も貧弱なヘッジ手段として位置付けられる。仮想通貨の保有が主流化するにつれ、循環資産との相関関係が高まっている」

2021年1月、JPモルガンのストラテジストであるジョン・ノルマンド氏とフェデリコ・マニカルディ氏は、市場のストレスに対するヘッジ手段ではなく、ビットコインが循環資産になりつつあると主張していた

循環資産とは、景気循環に反応する株式のことを指す、たとえば、レストランやホスピタリティ、航空会社、家具、自動車といった産業の企業の株式だ。ビットコインが循環資産なのかそうではないのか、という問題は、依然として議論の余地があり、多くの業界関係者は仮想通貨が市場危機に対するヘッジ手段であると強く考えている。